4.海岸環境のモニタリング
(1)海辺の生物国勢調査
平成11年の海岸法改正により「海岸環境の整備と保全」が海岸法の目的に追加されたことを受けて,
海岸における生物生息情報を統一された調査方法により継続的にモニタリングしていくことを目的とした
「海辺の生物国勢調査マニュアル(案)」を作成しております.
現在,国土交通省水管理・国土保全局が直轄工事をおこなっている海岸では、これに基づいた調査が定期的に実施されています.
[調査の対象範囲]
・砂礫浜を生息場とする生物とその生息環境
・海岸線のうち,砂礫浜海岸が対象
(岩石・転石海岸,海崖ならびに河口部を除く)
[調査項目]
・基盤環境:地形,水質,底質,漂着物
・生物 :陸域植物,鳥類,昆虫類,底生動物,海藻・海草類,魚類
詳細な調査手法等が記載された「海辺の生物国勢調査アニュアル(案)」は下記の国土交通省水管理・国土保全局のページから入手可能です.
https://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/index.html
(2)海辺の生物国勢調査に関する研究会
海岸研究室では,「海辺の生物国勢調査」の調査結果の分析にあたっての生物学上の指導,助言をいただく場として「海辺の生物国勢調査に関する研究会」を設置しております。
[研究会メンバー]※敬称略,所属は2020年1月29日時点
・宇野宏司(神戸市立工業高等専門学校 都市工学科 准教授)
・岡 浩平(広島工業大学 環境学部 准教授)
・桑原和之(千葉県立中央博物館 主任上席研究員)
・須田有輔(水産研究・教育機構水産大学校生物生産学科 教授)
・田中雄二(NPO法人 表浜ネットワーク 代表理事)
・松島 肇(北海道大学大学院農学研究院 講師)
(3)市民による海辺の生物調査
海辺の生物国勢調査を、教育現場や海岸環境に興味をお持ちの一般の方でも実施できるよう、より実施しやすい方法に変更した「市民による海辺の生物調査マニュアル(試案)」を作成しました。また、事前学習資料、調査票等の例は以下からダウンロードいただけます。
マニュアル本編
・市民による海辺の生物調査マニュアル(試案) マニュアルDL
マニュアル資料編
・指標種の見分け方(鳥類、昆虫類) マニュアル資料編1DL
・植物の写真と類似植物の見分け方 マニュアル資料編2DL
・植物調査票 植物調査票DL
これらの一般向け調査手法の作成にあたっては、生物を専門としない大学生に協力いただき、現地試行を実施しました。その際に、比較データを得るために、通常の海辺の生物国勢調査の手法による調査も各分野の専門家に依頼して実施していますので、以下に公開いたします。
昆虫類調査
・茅ヶ崎海岸[茅ヶ崎市](2021年10月14日)調査結果DL
・秋谷海岸[横須賀市](2021年10月20日)調査結果DL
・海の公園[横浜市](2021年10月25日)調査結果DL
鳥類調査
・茅ヶ崎海岸[茅ヶ崎市](2021年10月14日)調査結果DL
・秋谷海岸[横須賀市](2021年10月20日)調査結果DL
・海の公園[横浜市](2021年10月25日)調査結果DL
・幕張の浜[千葉市](2022年4月19日)調査結果DL
[2024年10月更新]
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