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海岸の研究 English Page
海岸研究室

海岸研究室 研究テーマ
[5]技術支援

3.海象年表の刊行

 国土交通省水管理・国土保全局では昭和31年から海象に関する調査を行っており、現在風向風速観測所30箇所、波高観測所26箇所、波向観測所23箇所、潮位観測所6箇所において資料を収集しています。昭和54年からは、全国の観測資料を海象年表として毎年とりまとめてきました。

 下図は海象観測所で得られたデータの処理過程と、海象年表に収録される観測データ及び図表を示しております。従来の海象年表では、有義波高等を統計処理して作成したグラフや表のみが収録され、それらの作成に用いたデータは収録されておりませんでした。このため、設計外力の確率評価や波浪・海浜流計算など、過去の時系列データを用いた任意の解析を行うことはできませんでした。

 このような状況を踏まえ、平成7年からの観測データからCD版の海象年表を発刊し、その中に毎正時の有義波高や平均風速等の時系列データをCSV形式(カンマ区切りのテキスト形式)で収録することになりました。また、流況に関する図表の収録など、海象年表に収録する図表の改良も合わせて行いました。

 CD版海象年表中の図表は、ブラウザにより簡単に閲覧することができます。また、CSV形式の海象データは表計算ソフトにそのまま読み込むことが可能なので、簡単なデータ解析ならパソコン上でも可能です。このような海象年表は、地方整備局や都道府県等の関係機関などに配布されております。

 海岸における諸現象の解明のため、CD版海象年表が有効的に活用されることが期待されています。


海象年表に収録されるデータ・図表


観測所位置
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