屋根瓦を落とさない・飛ばさないための7つのQ&A

Q2.地震の際、瓦屋根が落下するのは、なぜ?

 写真3は、2016年に発生した熊本地震において、立て続けに発生した震度6弱と震度7の地震を受けた後の瓦屋根の状況を撮影したものです。大規模な地震が発生すると、右側の住宅の屋根のように、和瓦による棟(屋根の頂部)などを中心として、瓦が脱落する被害が数多く見られました。この主な要因は、瓦を下地に留め付けていない旧来の工法により施工したためです。しかし、左側の屋根のように、「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」により設計・施工された瓦屋根では、脱落やズレが生じにくいことが、数多くの振動実験でも確認されています。

 このように同じ瓦屋根でも、設計・施工法により安全性が大きく異なります。

[写真3] 瓦の留め付けによる脱落性の違い

[写真3] 瓦の留め付けによる脱落性の違い

(熊本地震、熊本県西原村一般社団法人 全日本瓦工事業連盟 撮影