研究課題






流域治水デジタルテストベッドの整備手法の開発

国総研では、官民連携によるイノベーションを通じた流域全体の防災能力の飛躍的な向上を図るため、仮想空間に流域を再現した実証実験基盤「デジタルテストベッド」を整備中です。

令和4年度セミナー情報


記者発表資料
第1回 20221221日(水)16:00-17:00(終了しました。)
     第1回説明資料(PDF)
     第1回説明動画(YouTube:外部サイトに移動します)

第2回 20231月11日(水)16:00-17:00(終了しました。)
     第2回説明資料(PDF)
     第2回説明動画(YouTube:外部サイトに移動します)
     第2回参加者等報告

「3Dで見る山国川の水害リスクと治水対策効果」

   ・記者発表資料
   ・デモ動画(YouTube:外部サイトに移動します)
   ・【字幕付】デモ動画(YouTube:外部サイトに移動します)

豪雨監視の高度化

近年頻発している集中豪雨や局所的な大雨を監視するため、国土交通省では既存のCバンドレーダ雨量計ネットワークに加え、高精度かつリアルタイム性の高いMPレーダ雨量計ネットワーク 「XRAIN」を整備しています。水循環研究室では、XRAINのエリアの拡大と、より安定的なレーダ雨量観測のため、XバンドMPレーダ雨量計とCバンドMPレーダ雨量計の連携技術や観測精度のさらなる向上のための技術開発に取り組んでいます。


洪水予測の高度化

洪水時の危機管理対応の意思決定を支援する情報の一つに、河川水位の予測情報があります。水循環研究室では、河川水位予測の精度向上手法、河川水位予測を危機管理対応に結びつけるための情報の表現方法について研究しています。

水害リスクラインによる洪水危険度の見える化

水害リスクライン

・洪水時の避難に関する的確な判断や行動を促すため、洪水危険度(河川の氾濫の危険性や切迫度)をリアルタイムで分かりやすく伝える技術・システムを開発
・地図上で、洪水危険度に応じて数百メートル毎に色分けした線を河川沿いに表示



「XRAIN」、「水害リスクライン」は以下のバナー(川の防災情報)から閲覧できます。


ダム操作の高度化

既設ダムの機能向上方策の一つとして、精度が近年急速に向上している降雨予測の活用による効率的なダム運用が期待されています。
水循環研究室は、誤差を含む降雨予測を洪水調節に活用するための手法について研究しています。

・近年激甚化する洪水・渇水への対応。
・再生可能エネルギーである水力発電の増電への期待。
・進展する降雨予測技術を活用した「賢く柔軟なダム操作」手法の確立を目指すもの。


地下水管理の適正化

我が国では良質な地下水が身近で得られることが多く、古くから貴重な水資源となってきました。しかし、高度経済成長期等では、過剰に地下水を取水したため、地盤沈下が広範に生じました。しかし、現在では、様々な規制により地下水位が回復し、地下水や湧水を活かした地域振興など新たな利用を進めている地域もあります。近年では、地震や渇水等で断水した場合の代替水源としても注目されつつあります。このような地下水の多面的な価値を持続的に享受し続けるために、地下水を含めた水環境のモデリング技術や地下水マネジメント手法について研究しています。


ダム貯水池の水質対策

ダムは、水を貯留することにより水資源の確保や洪水被害の軽減のため等を目的に設置されますが、流域からの栄養塩類や懸濁物質の流れ込む量が多い場合など、ダム貯水池で水質変化現象が発生し、時に問題となる場合があります。このような水質問題に的確に対策を講じるため、ダムの貯水池の水質メカニズムのモデリング技術や、ダムの貯水池の水質対策の体系化・標準化について研究しています。

以下については、学識者や他研究機関の知見とともに、本研究室の研究成果が反映されています。

ダム貯水池水質改善に向けた気泡式循環施設マニュアル(案)(令和3年5月)
ダム貯水池水質改善に向けた水質シミュレーション活用のためのマニュアル(案)(令和3年5月)


水文・水理解析プラットホーム(CommonMP)

CommonMP(Common Modeling Platform for water-material circulation analysis)は、水理・水門現象等の複合現象を解析するために、さまざまな異なった現象を再現する要素モデルを結合して一体的に協調・稼働させ、河川流域の複合現象をシミュレーションするための基盤ソフトウェアです。

≫詳しくはこちら


気候変動を踏まえた河川計画の立案手法

近年我が国では、豪雨による災害が毎年のように発生しており、気候変動(地球温暖化)によって災害がいっそう激化・頻発化することが懸念されています。水循環研究室では、気候モデル等を用いて気候変動による降雨量等の変化を定量的に評価し、気候変動を踏まえた河川計画を立案する手法について研究しています。

以下については、学識者の知見とともに、本研究室の研究成果が反映されています。

「気候変動を踏まえた治水計画のあり方」提言(令和3年4月改訂)


気候変動を踏まえた低水管理手法

気候変動によって、気温の上昇に伴う蒸発散量の増加や積雪水量、無降雨日数の増加が予測されています。これにより、渇水が激甚化する恐れがあります。そのため、気候モデルの出力結果を用いて、全国の一級水系の気候変動による渇水流量の定量的な評価等を進めています。