自然環境

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    1.キンラン属の保全

    キンラン属は、里山林の減少、盗掘、樹林の管理放棄による生育環境の悪化により個体数が減少しています。
    キンランは、環境省レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類に掲載されています。

    道路事業において、ラン科の「キンラン属」は遭遇頻度が高く、移植事例は多いものの、
    活着率が低いことが課題となっています。

          キンラン属移植後の活着率

    そこで、道路事業におけるキンラン属の効果的な保全手法の確立を目的として、
    以下の調査・試験を行っています。
     ①株移植試験
      最適な株移植方法を確立するため、株移植の方法や手順の検討、根系調査
      (掘り取りサイズの把握)を行っています。

     ②播種試験
      播種による保全手法、移植適地選定のための菌根菌の探索方法を確立するため、
      出現個体の確認、播種による発芽状態の確認を行っています。

     ③林床管理試験
      生育環境の改善により個体数を増加させる手法を確立するため、キンランが生育
      しやすい環境を維持するための下草刈りや落葉かきを行っています。



    【主な成果資料】

    論文・記事名 掲載誌等 発行年月日
    全国の道路事業における移植困難種の事例と課題
    日本緑化工学会誌
    Vol.44 No.3
    2019.2
    キンラン属の種子由来の保全手法の確立にむけて 応用生態工学会第22回研究発表会講演集 2018.9
    キンラン属3種の生態解明と保全手法の確立に向けて 応用生態工学会第20回研究発表会講演集 2016.9
    キンラン属3種の保全手法確立にむけた好適生育環境と生存戦略の推定 日本生態学会第63回全国大会 2016.3
    全国の道路事業における植物移植の実施状況の分析およびラン科植物を事例とした移植手法に関する一考察
    第42回環境システム研究論文発表会講演集
    2014.10


    2.凍結防止剤の影響

    【研究期間】
     2000(H12)~ 2006(H18)

    【主な成果資料】
     ・国土技術政策総合研究所資料第412号
      凍結防止剤散布と沿道環境

    グリーンインフラ

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