各研究分野

都市の緑に関する研究

「AI緑視率調査プログラム」の開発・公開について

■まちづくりへの緑視率の利用に向けて

 緑視率は、都市の緑量を表す指標の一つで、人の視野(写真で代替)に占める緑の割合を表し、街路樹や生け垣、壁面緑化など,人々がまちなかで目にする緑の存在を直接実感しやすい指標です。

 緑の多い地域に住んでいる住民は、健康で幸福度も高いことが様々な調査で明らかにされてきています。

 緑視率の利用によって、人々が日常生活で感じている緑の現況を数値化して把握することができるようになり、緑化目標の設定や緑化施策の効果を確認しながら事業を進めていくことができるようになります。

■AI緑視率調査プログラムについて

 緑視率調査では、現地調査で撮影した写真に写っている樹木などの緑を画像編集ソフトで塗りつぶして、写真に占める緑の面積割合を緑視率として算出します。

 この作業には、大きな手間がかかることが問題でした。AI緑視率調査プログラムは、緑視率調査にかかる作業コストをAIによって大幅に削減するツールです。

■AI緑視率調査プログラム(試行版)第2版の公開について

 AI緑視率調査プログラムは、研究開発中のものを試行版として公開し、現場からのフィードバックを受けながら改良を進めています。

 当初は、「緑の基本計画」等を策定する地方公共団体やそのコンサルタントを想定して試行版の配布を行っておりましたが、大学や企業からの問い合わせも多く寄せられました。

 今回は、この試行版を利用された方々から寄せられた、一部の樹種が認識できない、山の緑が抽出できないなどの問題を解決するために、AIの学習用データを増やして緑の抽出対象を拡充するとともに、AIの認識精度を向上させました。近年注目されている室内の緑視率調査への利用も考慮して、観葉植物等のデータも増やしています。

 今後も引き続き、改良を進めて参りますので、ご意見、ご要望をお寄せください。

■AI緑視率調査プログラム(試行版)第2版の入手方法

 AI緑視率調査プログラムに関するお問い合わせや入手のお申込みは、担当までEmailでご連絡ください。

 担当:都市研究部 都市開発研究室 大橋
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