外壁落下危険性可視化ツール(BERV)
練習用教材(Ver.1)
1.国土交通省版・景観シミュレータについて
土木・建築分野共通のシステムとして、建設省総合技術開発プロジェクト「美しい景観の創造技術の開発」(1993-6)で開発(Windows95)
[参考]報告42の機能一覧
工事事務所や地方公共団体の職員で工業高校卒程度の知識・技能をユーザとして当初想定
最初のWEB公開開始は1996年
初期のマシンはSilicon Graphics Indigo2, WindowsNT 3.51, Windows95
CADソフト等で入力した三次元データを用いて、福岡県峰花台団地の建替(1996)を皮切りに現場投入
以後、モデリング機能を拡充し、景観シミュレータだけを用いて設計検討を行えるように改良
まちづくり・コミュニケーション・システム(2001)における編集ツール、ビューワとして改良(XP)
15の再開発、区画整理等について、地形・現況・計画案の三次元データを作成しWEB公開
国際協力(韓国、インドネシア)の経験を踏まえ、同一実行形式で言語依存部分を外部テキスト化
枝分かれバージョンを整理して国総研報告42号にシステムの内部構成を解説(2011)
[参考]報告42の系統図
人口減少社会に対応して、将来計画のみならず居住空間の記録保存データ作成にも活用(奥尻2012等)
[基本コンセプト]
20年間、初期画面、メニュー構成、基本的な操作方法とデータ形式は不変
新たな機能や分野別に必要となる専門機能の起動は、奥の方に追加配置
- 日常的に使用するソフトではなく、説明会の直前などに集中的に使用されることに対応
- アイコン等を使用せず、文字で表記したメニューやボタンにより操作し、基本機能は変更しない
以後、基幹部分はデバッグのみとし、機能追加はプラグインDLLにより行う(高台整地2012等)
- プラグインDLLからは本体のメモリ上のデータやライブラリ関数を利用することができる。
- プラグイン開発中、生成したデータを本体の機能を用いて確認したり保存・再ロードできる
(新たな開発をプラグインDLLとして着手することでゼロベースの開発よりも初期工程を大幅に節約することができる)
本処理系もプラグインDLLとして実装(BERV.DLL)
2.VC-3Mについて
タブレットを用いて、現場に三次元オブジェクトを合成表示する
GPS、加速度センサ、磁気センサを用いて視点位置・カメラアングルを計測する
任意形式のデータファイルに、解読処理を記述したメタファイルを添付して永久保存
メタファイルから入力処理を再現してデータファイルの表示に使用
「三次元住宅情報の永久保存技術に関する研究」(2010-2)の中で開発
-奥尻島の1993年被災前集落の復原
[参考]現場の図
-新宿百人町に存在した移転前の旧建設省建築研究所の記録図面からの復原
[参考]記録図面から復原した建物を敷地に配置したデータ
[参考]閲覧風景(2017.3.16)
(位置情報は、除却・移転前の新宿区百人町から移転後のつくば市立原に変更して表示)
[参考]記録図面から復原した排煙実験棟
[参考]排煙実験棟を用いた外壁落下リスクのタブレット表示(画面キャプチャ)>
3.外壁落下危険性可視化ツール(BERV.DLL)
外壁診断結果を用いて、建築物が路上通行者などの外部に及ぼす影響を可視化したデータを編集
現場での閲覧までの一連の作業をサポートする
6の作業工程から成る
作業の全体フロー

起動方法

起動後の初期画面
①景観シミュレータの基本的な操作(→Lesson1)
可視化ツールの運用に必要となる最小限の操作方法について解説します
②建物・町並の三次元データの準備(→Lesson2)
景観シミュレータを用いた図面からのモデリング
空中写真→3DDB[例:MCS広島など]
被災前の町並古写真→テクスチャ付きモデル[例:奥尻]
ファイルコンバータによる入力[例:百人町IFC]
MMSデータからの復原[例:茶沢通り]
③リスクを表現するテクスチャの作成(→Lesson3)
診断図からの壁面の切り出し
リスクの範囲の抽出
簡単な箱を用いた操作
百人町の建物を用いた操作
世田谷MMS建物
簡単な箱のモデル
百人町の建物
旧水戸市役所の建物
簡単な箱のモデル