国土交通省版・景観シミュレータ(フリーウェア)


○国土交通省が開発したフリーウェアで、普通のパソコンを使用して簡便に景観検討を実施
○道路・橋梁、河川、都市、ダムその他様々な事業に適用可能です(内部検討、情報公開)

・景観総プロ(平成5〜8年)で基本部分を開発、その後現場で適用しながら安定性・信頼性を高めてきました。
・一般の事務用パソコンを使用し、CAD、GISの経験の無いユーザーを想定しています。
・デジカメ画像を用いた簡便な写真合成作業から、本格的なGISベースの空間検討まで幅広く利用可能です。
・景観データベースにより、既存の様々な部品を利用し、手軽に景観検討できます。
・CADデータ、GISデータ、CGソフト等とのデータ交換機能を向上させました。
・韓国との共同研究を通じ、国際化対応(日本語依存部分の整理)と現場適用のノウハウ交換をしています。
・国土技術政策総合研究資料でマニュアルを出版した他 、下記WEBサイトからも入手可能です。
適用事例
○土木系・建築系のモデル現場における適用
○平成13年度に公募した15のまちづくり現場で、計画内容公開+コミュニケーションを実施
年度 事業   概要
1996 福岡県住宅供給公社峰花台団地建替(住宅) 現場事務所で、再入居予定者を対象に、初めて評価実験実施
1996 福島工事事務所(当時)(橋梁・道路・河川・公園) 周辺部地形まで本格的な3次元データを作成、川原の砂利、周辺樹木、近景・遠景を再現
1997 沖縄北部ダム 空中写真から作成した地形データを利用、亜熱帯植物を景観データベースに拡充
1997 福井駅前再開発 市街地と再開発計画、連続立体交差を三次元で作成し、北陸テクノフェアに出展
1997 三陸国道 周辺地形+市街地+施設のデータを作成。斜面にのり面、高架道路、トンネルなどを作成
1998 福島都心東土地区画整理 現場事務所の担当者による本格的なデータ作成と地元説明への活用
1999 幕張駅東口土地区画整理 コンサルタントから派遣職員による現況・計画案データの作成
2001 まちづくり・コミュニケーション実験 15の現場で3次元データを構築し、コミュニケーションを実施
2002 みちのく国営公園 GISと連動させつつデータ作成中

例1:峰花台団地:シミュレーションと、竣工後の比較(1996)
再入居予定者は、外から眺めた団地の景観よりも、入居予定の住戸からの眺望や、道路・歩道からの視線・プライバシーに関心。色彩は、その後地味なものに変更。評価した再入居予定者の多くは高齢の女性。模型やパースよりわかりやすいと好評。
設計図通りに入力した、屈曲した団地内通路が、その通りの形状で竣工。駐車場入口の前を平坦に、間を急な坂にした結果であるが、車椅子などの通行には支障が考えられる。景観のみならず、このような図面だけではわかりにくい事項も検討する価値がある。

例2:川原の形状・砂利のテクスチャまで再現した。周辺の山や樹木は、屏風にテクスチャを貼り表現。

例3:ジャンクション(施工前:現況と、施工後:計画案の比較検討)

例4:市街地再開発・連続立体等(2001:学生等のクリエータが、景観シミュレータのみを用いてモデリング)
ステレオ空中写真から作成した地形+市街地の上に、再開発建物、及び地下の道路を作成。幾何学的演算を行い、既存の建物・地形から不要となる部分を削除して合成した。結果は、インターネットを通じて配信し、これに関する意見を、テキスト、画像、三次元データの形で受付け、提案としての適切さを審査した上で掲示板に公開する。

例5、6:部品から構築して建築物を作成した例

例7:GISデータとの連携
例8:自然の山林を再現した例

今後の応用
○様々の行政手続きの中への応用
○ライセンスの制約がない部品として、大きなシステムの中に組み込んで利用

実務面 各種現場への応用事例を広げ、マニュアル、サンプルデータなどの拡充と普及に努めます。今後は、実際の景観検討が必要となる行政上の手続きとの関連を重視し、実際の実務に即した機能・操作性の向上に努めます。
例1:
インターネットでのデータ転送による登録や公開(まちづくり・コミュニケーションシステム)
例2:
GISやCADシステムとのデータ交換(dxf, vrml, shape, dem 等)

技術面 ライセンスの制約なしに、より大きなシステムの一部に組み込むことにより、多様な応用範囲が可能です。
例1:
建築確認 モデラーにより作成した3次元データと、帳票エディタで作成した申請書データを、インターネットで送付します。単純な検討事項は、入力段階でチェックすることが可能。
例2:
都市の歴史 三次元オブジェクト(建物やインフラ)にタイム・スタンプ(建築年、除却年)を付け、景観シミュレータの経年変化機能を利用して、指定した時代に存在したオブジェクトだけを表示する。
例3:
再開発ビルの物件広告 オブジェクトに属性として、物件データ(データベースのID)を付け、参照を行う。また、ユニットを選択して 、内部の間取りや眺望を確認します 。

設計計画審査システム(建築確認、各種計画承認、景観審査など)


使用上の注意


本プログラムは国土交通省が開発したものであり、「フリーソフトウエア」として広く活用していただくこととしておりますが、著作権は国土交通省が保有しています。使用に際しては、下記の使用条件に同意いただくことが前提となります。

1. 国土交通省で配布したファイルに係る著作権表示を変更しないこと。
2. 国土交通省で配布した全ファイルを同時に配布すること。
3. オリジナルプログラムに移植、改良等の改変を加えたときには、改変者の氏名( ヘ ゜ ン ネ ー ム)・連絡先などとともに、変更が加えられていることを明示すること。
4. 本プログラムの使用によって生じた直接・間接の損害に対して、国土交通省は一切責任を負うものではないこと。
5. 本プログラムの内容およびプログラムを使用した結果について、国土交通省が保証するものではないこと。
6. 雑誌・商品などに添付して再配布する場合には、少なくとも1か所に著作権表示を印刷(タイプ)すること。
本プログラムの使用に際して著作権者への許諾は不要ですが 、本配布ソフトウエアに係るバグを発見された場合や、改変を加えた場合には、その内容等をnil-jyukei@mlit.go.jpまで連絡下さい。

動作環境

OS:WindowsNT/Windows95/98/2000/ME/XP/Vista/7/8/10

システム、ソースコード、マニュアルのダウンロード

こちら からダウンロードできます。

こちらのページでは、バグの解消された最も安定性の高いバージョンをご紹介しています。

その他

実用的には、3万2千色以上、800x600ドット以上の解像度が必要です。

景観シミュレーションシステムとは