屋根瓦を落とさない・飛ばさないための7つのQ&A

Q4.震度7でも瓦は落ちないの?

 防災科学技術研究所では、世界最大の耐震実験施設を利用した各種の振動実験映像(震度7)を公開しています。
また、東日本大震災時における実際の住宅の振動状況(震度5強、千葉県香取市佐原)も公開されています。映像によると、道路に面して並んでいる5棟の民家のうち、右から2棟目と3棟目の瓦の留付けが適切であるため、瓦が脱落していません。

 写真4の右側の住宅は、屋根以外の耐震性が低く、倒壊により衝撃を受けていますが、ガイドラインの構法により留め付けられた瓦は、この実験では脱落しなかったことが下記の動画(震度7)からも確認できます。

(勿論、屋根以外の耐震診断・耐震改修も重要です)

■防災科学技術研究所 兵庫耐震工学センター 加振実験映像

【2】木造住宅 -在来軸組構法-(2005年11月):1995年兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)

耐震基準が改正された1981年以前の既存木造住宅を振動台へ移築して地震波を入力。
右が耐震補強なしのA棟、左が耐震補強ありのB棟。実験概要

【10】木造住宅 -在来軸組構法(2)-(2007年2月):1995年兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)

【2】と同じ軸組を持つ2棟の試験体(C棟、D棟)を新築。C棟は経年変化が耐震性能に与える影響を検証。
D棟はB棟の耐震補強内容に接合部低減が生じる不十分な耐震補強の効果を検証。実験概要

 

[写真4] 振動実験の最後まで瓦の脱落が無かったガイドラインによる構法

[写真4] 振動実験の最後まで瓦の脱落が無かったガイドラインによる構法

引用:上記【2】の1回目の映像より