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国土交通省 国土技術政策総合研究所 環境研究部 緑化生態研究室

所外発表 2008年度

多摩丘陵および関東山地における非飛翔性哺乳類の種組成に対する森林の孤立化の影響

発行年:2008
著者名: 園田陽一・倉本宣

森林の孤立化が非飛翔性哺乳類の種組成に与える影響について明らかにすることを目的とした.調査対象地を,森林の孤立化の程度により,3つの孤立傾度(山地林,連続林,孤立林)に分類し,各孤立傾度あたり3ヶ所の調査地を選定した.2005年と2006年の4〜10月にかけて獣道に自動撮影カメラを設置し,非飛翔性哺乳類の種組成および存在量を分析した.

応用生態工学会誌,Vol.11,No.1,pp41-49


クロバナエンジュ(Amorpha fruticosa L.)が優占する法面の植生管理技術の検討

発行年:2008
著者名:柏木亨・細木大輔・松江正彦

クロバナエンジュ(Amoerpha fruticosa L.)が優先する法面を多種が優先する植生に積極的に遷移させるためには,萌芽力が旺盛であるクロバナエンジュを効率的に除去する技術が必要である.そこで,クロバナエンジュを植生管理する実験区を設けて,クロバナエンジュの枯死数や萌芽量などについて測定して,処理の効果を検証した.

日本緑化工学会誌,Vol.34,No.1,pp9-14


Current status of the Northern Goshawk Accipiter gentilis in Japan based on mitochondrial DNA

発行年:2008
著者名:Shigeki, A. Daisuke, A. Yoshihiro, Y. Yoshimitsu, S. Masahiko, M. Hiroshi, M.

Although the Northern Goshawk Accipiter gentilis is not designated a threatened species in Japan,it is thought that its population once experienced a decrease.To evaluate the current status of the goshawk,we sequenced the mitochondrial DNA control region and determined its variation among individuals.

ORNITHOLOGICAL SCIENCE,Vol.7,No.2,pp143-156


歴史的街路の印象に与える緑の導入効果に関する研究

発行年:2008
著者名:福井恒明・松江正彦・内藤充彦

歴史的印象を有する街路において,その演出を考慮した緑化を実施する際の方針検討に資するため,沿道条件と植栽導入の効果を議論する際の枠組みを提案し,植栽導入が歴史的印象に与える効果について検証を行った.まず伝統的街路における緑の姿について整理した上で,街路の歴史的印象を規程する要素,街並みの状態に着目した歴史的街路のタイプ分類をおこない,高木・低木・草花を導入した場合の印象評価実験を行った.

景観・デザイン研究論文集,Vol.5,pp85-96


湿潤な切土法面における堅果類を用いた播種工の成果の評価

発行年:2008
著者名:細木大輔・中村勝衛・亀山章

栃木県の湿潤な切土法面において,播種工による堅果類の導入試験を行った.初期に草本群落を成立させた後に先駆性木本で樹林化し,長期的には堅果類が優先する群落を成立させることを緑化目標に設定し,4種の堅果と,外来緑化草本,在来草本,先駆性木本の種子を配合して緑化施行した.工法は,植生マット工,植生基材注入工,および紙筒に堅果を入れて設置して植生基材を吹き付ける工法を採用し,植物群落について継続的に調査した.

日本緑化工学会誌,Vol.34,No3,pp508-515


国営武蔵丘陵森林公園において36年間に生じた森林植生の変化と管理及び地形の関係

発行年:2008
著者名:太田望洋・畠瀬頼子・小栗ひとみ・松江正彦・長谷川雄太

里山での長期的な植生変化傾向を明らかにするため,国営武蔵丘陵森林公園において1971年と2007年の植生図を比較し,植生変化と管理履歴及び地形との関係を解析した.

ランドスケープ研究,Vol72,No5,pp517-522


木曽川におけるオオキンケイギク優占群落での礫河原植生復元のための植生管理の効果

発行年:2008
著者名:畠瀬頼子・小栗ひとみ・藤原宣夫・宇津木栄津子・戸井可名子・井本郁子・
松江正彦

木曽川の礫河原においてオオキンケイギクの抜き取り管理実験と当実験地より採取した表土のまき出し試験を行った.

ランドスケープ研究,Vol72,No5,pp537-542


景観行政推進に必要とされる研究課題について

発行年:2008
著者名:福井恒明

行政と大学における景観研究の協働や補完関係について論ずるための手がかりとして,国土交通省国土技術政策総合研究所で実施されている景観関連研究を整理し,その傾向や課題を考察したものである.

土木計画学研究・講演集,Vol.37,pp280-283


識名園の景観に関する研究−大琉球の演出−

発行年:2008
著者名:影本信明・稲元豊

国の特別名勝であり,「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録されている「識名園」について,園内の勧耕台からの眺望が大陸的な眺めを呈しているとされている要因を,現地調査及び3次元地図ソフトによるシミュレーション,既存知見等により考察したものである.

日本造園学会九州支部研究・事例報告集,No.16,pp27-28


公共事業の景観向上効果に関する考察

発行年:2008
著者名:溝口宏樹・福井恒明・角真規子・太田啓介

公共事業による景観向上の効果の考え方の検討を行うため,景観上の配慮を行った事例調査を行ったものである.事業の概要や経緯,設計意図を整理した上で周辺住民へのアンケートや利用者・周辺施設・市民団体へのヒアリングや現地調査を実施し,事業による景観向上の結果生じたと考えられる事項を把握した.

景観・デザイン研究講演集,No.4,pp1-10


景観デザイン規範事例集の作成

発行年:2008
著者名:小栗ひとみ・福井恒明・松江正彦・上島顕司

土木構造物の規範的デザイン事例を選定し,公共事業における「よい景観」の方向性を示すとともに,景観・デザインに配慮した計画・設計の際に参考となる技術的情報を整理した「景観デザイン規範事例集」を作成した.

景観・デザイン研究講演集,No.4,pp50-59


歴史的街路の印象を演出する緑の導入手法に関する研究

発行年:2008
著者名:福井恒明・松江正彦・内藤充彦

街路の歴史的印象を演出する要素として街路空間の植栽に注目し,植栽の配置や樹種と歴史的印象との関係について,フォトモンタージュを用いた評価実験により分析を行った.

景観・デザイン研究講演集,No.4,pp243-250


韓国景観事情

発行年:2008
著者名:福井恒明

2008年2月18日〜23日に,韓国デザイン振興院,ソウル市,釜山市を訪問し,担当者と景観行政の推進状況について意見交換し,情報収集するとともに景観整備状況を視察した際の報告をとりまとめた.

土木技術資料,Vol.50,No.6,pp47


都市緑化樹木のCO2ストック変化量把握に関する研究

発行年:2008
著者名:松江正彦・長庸介

地球温暖化防止対策の一環として,都市緑化の推進が求められており,我が国では京都議定書の規定に基づいて,第1約束期間の報告に都市緑化による二酸化炭素の吸収量についても報告することとしている.そこで,樹木が成長の過程でどれだけの二酸化炭素を吸収し,木質部に固定してきたかを調べることにより,我が国における都市緑化樹木による吸収量算定方法を開発しており,その開発状況を紹介する.

都市緑化技術,No.69,pp14-17


街路の景観

発行年:2008
著者名:福井恒明

交通工学に関するあらゆる理論・技術・知識・経験を網羅した「交通工学ハンドブック(2008年版)」の「18章 道路景観」の中で,街路の景観について解説したものである.

交通工学ハンドブック2008,pp18-3-1〜18-3-14


赤外線センサーカメラを用いた野生哺乳類の分布調査(生きもの技術ノートNo.59)

発行年:2008
著者名:園田陽一・佐伯緑・松江正彦

赤外線センサーカメラにより,広域スケールの哺乳類の種組成を把握し,各公園緑地のエコロジカルネットワークにおける位置づけを検討した成果について報告する.

ランドスケープ研究,Vol.72,No.2,pp226


都市緑化樹木のCO2固定量把握手法に関する検討

発行年:2008
著者名:長庸介・松江正彦

C02固定式算定の原単位となる,年間木質部乾重成長量予測式について,これまで樹高10m程度,胸高直径25cm程度までの適用範囲であったものを拡大するために取組んでいる,樹齢30年以上の都市緑化樹木を対象とした成長量調査について紹介する。

土木技術資料,Vol.50,No.8,pp28-31


わが国の街路樹の動向〜2007年全国道路緑化樹木現況調査の結果から〜

発行年:2008
著者名:武田ゆうこ

国土交通省国土技術政策総合研究所では,5年ごとに道路緑化樹木現況調査を実施しており,1982年(当時は土木研究所)の第1回調査から数え,2007年の調査で6回目,25年が経過した.これらの結果に基づき,道路線化の現状と変遷について,過去のデータと併せて概要を報告する.

道路と自然 ,Vol.36,No.1,pp46-51


巨樹・老樹の保全対策手法

発行年:2008
著者名:飯塚康雄

過去に治療を施した樹木の治療効果を検証するために(財)日本緑化センターが平成8〜lO年度に実施した「巨樹・古木診断治療木追跡調査」において調査された樹木に対して,さらなる現地調査を実施し,その結果,効果が確認できた保全対策手法について整理した.

グリーン・エージ,Vol.35,No.10,pp32-37


Tree Decay Diagnosis System Using Gamma(γ) Rays

発行年:2009
著者名:Yasuo, I.

For tree decay diagnosis, tree assessors have developed sound wave or electromagnetic wave systems. This report describes a diagnostic system that uses a type of radioactive ray, or γ-ray.

ARBORIST・NEWS, Vol.18,No.1, pp47-49


緑化植物 ど・こ・ま・で・き・わ・め・る オオキンケイギク(Coreopsis lanceolata L.)

発行年:2009
著者名:畠瀬頼子

特定外来生物二次指定植物オオキンケイギクについて,これまでの知見を紹介した.

日本緑化工学会誌,Vol.34,No.3,pp551