【資 料 名】 |
スリランカにおけるインド洋津波被害の現地調査 |
【概 要】 | 本研究では,2004年12月26日に発生したスマトラ島沖地震にともなうインド洋津波について,スリランカ・ゴールを中心としてゴール港,背後市街地等の被害調査を行った.
その結果,スリランカの貨物取扱量のうち約9割を取り扱うコロンボ港においては約2m程度の津波が来襲したものの,港湾施設等の顕著な被害はなく,港湾活動への影響もほとんどなかった.また,スリランカでは国内輸送は約8割を道路輸送が占めており,コロンボ以外の港湾が津波で被災したことによる港湾間の代替海上輸送等は発生しなかったと考えられる.スリランカ南西部のゴール港においては,約5〜7m程度の津波が来襲し,公共上屋の扉の破損,周囲と比較して低い地盤の吸い出し,水域への土砂堆積,第一線防波堤の被災等が発生した.なお,津波により水深が大きくなった水域もあった.ゴール港では地震発生後12
日間で最初の貨物船が入港し比較的早期に運用を開始する等,港湾活動への影響は比較的少なかった.さらに,ゴール市街地について浸水深分布図及び浸水範囲図を作成した.その結果,浸水はゴール市街地北部を横断する鉄道の線路付近まで達し,また,ゴール市東部を流れるMoragoda川及びゴール市西部を流れるKepu川では,比較的上流の地点においても浸水が発生したことが分かった. |
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