行事のお知らせ

「第12回アジア地域土木研究所長等会議」




はじめに

国土技術政策総合研究所(以下、「国総研」)は、平成15年10月19日(日)から11月1日(土)まで、つくば(国総研)、東京及び沖縄において、「第12回アジア地域土木研究所長等会議」を開催しました。

この会議は、アジア地域における土木技術の研究開発の発展に大きく貢献するとともに、アジア地域の相互理解や研究開発に関する協力関係の構築促進を目的とし、国総研が国際協力機構(JICA)の協力を得て開催しています。平成4年度から旧建設省土木研究所の主催により開催してきましたが、平成13年度からは国総研が主催しています。

会議では、毎年、アジア地域の土木技術研究開発を担当する部局の幹部技術者が参加しております。そして、毎年異なる共通課題とこれに関連する分野別課題を設定しており、これら課題に関する発表・討論、日本人専門家による講義、視察、そして国際シンポジウムが行われます。

第12回会議の概要

第12回会議の共通課題は、「アジアの大都市における都市交通問題への対応方策」でありました。第12回会議参加者は日本を含むアジア9カ国からの9名(参加国:カンボジア、中国、韓国、ラオス、マレーシア、ネパール、パキスタン、スリランカ及び日本)で、道路行政及び道路維持管理の実務に携わる部署の幹部並びに道路交通の研究者などの専門家が来日しました。


会議の前半はつくばで開催し、共通課題及び分野別課題の発表・討論や専門家による講義が行われました。これらの発表・討論により、参加各国における大都市部の交通問題並びに道路事情が明らかになり、参加国間で問題意識を共有することができました。

また、会議参加者は、つくばエクスプレス建設現場、日本道路公団東京湾アクアライン管理事務所及び首都高速道路公団西東京管理局を視察しました。視察現場の中では、講義等で紹介された日本のIT技術の成果等を視察することができ、各参加者がその内容を十分に理解することができました。

10月29日(水)には沖縄に場所を移しました。沖縄では内閣府沖縄総合事務局の協力の下、この会議のメインイベントである国際シンポジウムに参加したほか、環境復元に関する沖縄総合事務局職員との討論、那覇市の道路交通問題の解消のため今年8月に開通した都市モノレール等の視察を行い、日本の地方都市における交通事情について知見を深めることができました。

国際シンポジウム

国総研は、毎年、アジア地域土木研究所長等会議の期間中に土木技術者を対象にした国際シンポジウムを開催しています。平成9年度(第6回)からは、地域振興とアジアに類似した風土を考慮し、沖縄総合事務局の協力を頂き、沖縄で開催しています。

今年も10月30日(木)に「第12回アジアにおける国土開発と土木技術に関する国際シンポジウム」を、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催しました。今回のテーマは「アジアの大都市における都市交通問題」であり、沖縄県の土木事業に携わる技術者約100名にご参集いただきました。

冒頭の開会式では、ご来賓である沖縄県比嘉副知事及び国土交通省大石技監よりご挨拶を賜りました。つづいて、琉球大学の池田孝之教授が沖縄中南部都市圏における開発動向と都市問題について基調講演され、その後、会議参加者9名と沖縄県宮尾技監が、それぞれの国・地域における都市交通問題及びその対策について講演を行いました。各講演の後には、会場出席者より活発な質疑があり、熱心な討論が行われました。
おわりに

会議の最後には、参加者及び国総研によって総合討論を行い、会議の成果報告であるコンクルージョンを作成し、会議を今後も継続していくことを確認しました。

また、会議参加者からは、幅広く高度な知見を得るとともに参加国間の相互理解を深めることができ、会議への参加は非常に有益だったという大変高い評価も頂きました。

このように、今回の会議も無事成功裡に終了することができました。関係者の皆様には、この場を借りて改めて御礼を申しあげます。



なお、本会議のコンクルージョンは、以下よりご覧頂けます。
和文英文

 

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