国土交通省では、ICタグをはじめとするユビキタス情報基盤を整備することにより、身体的状況、年齢、言語等を問わず、「いつでも、どこでも、だれでも」移動等に関する情報を入手することができる環境の構築を目指し、平成16年度より自律移動支援プロジェクトを進めてきました。
国土技術政策総合研究所は、平成20年度、自律移動支援プロジェクト技術検討会議(座長:月尾嘉男東京大学名誉教授)を開催し、学識経験者等の助言をいただきながら、全国の様々な環境下で実施してきた実証実験等、これまでの技術的検討の成果を取りまとめ、平成21年5月に、『自律移動支援システムに関する技術仕様(案)』を策定しました。
『自律移動支援システムに関する技術仕様(案)』においては、システムとして目指すサービス目標、構成機器等の特性・課題等を、できるだけ具体的に明示するようにしています。また、守るべきルールは、地区間での互換性を確保するための必要最低限にとどめ、システムの開発、活用に携わる様々な方々の創意工夫が最大限発揮されるよう配慮しています。
今後、システムの発展につながる技術の研鑽が活発に行われるとともに、将来のインフラのあるべき姿、技術の特性をふまえた効果的な現場での活用のあり方などについて、さらに議論が深まっていくことを期待しています。
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