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基本的な知識から最近の動向までを解説しています。
(注:執筆当時の状況に基づくものです。) |
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既存の観測記録をもとに,周期2〜20秒のやや長周期地震動を推定する経験式を作成しました。
あわせて周期ごとの増幅率を全国1775観測点で算出し、わが国のどこで、どの周期の地震動がどの程度
増幅されるのかを示す全国マップを作成することにより,堆積平野で長周期地震動の増幅が大きくなる
傾向や,特に増幅率の大きい周期が平野ごとに異なることを示しました。
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スペクトルインバージョンにより地震の加速度震源スペクトルを推定し、その短周期レベルをパラメータとして、
新しい地震動強さ(最大加速度、最大速度、SI値、計測震度、加速度応答スペクトル)の距離減衰式を作成しました。
得られた距離減衰式は、従来よりも顕著にばらつきが小さく、地震動強さの推定精度向上を実現しました。
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道路橋に作用する津波外力の評価手法を提案するため、水路と道路橋の模型を用いた
大型実験を行いました。実験では橋桁に作用する全波力等を測定し、測定値を既存の算定式と比較しました。
その結果、橋桁に衝突する前後に津波が砕波するような場合には大きな衝撃波力が作用すること、水平抗力は
港湾基準式により安全側の評価ができることが分かりました。
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内陸の浅い地震では、断層のくい違いが地表面にまで到達し、地表地震断層が出現することがあります。
本研究では過去に発生した地表地震断層の事例を調査し、横ずれ断層の地震による最大変位量の推定式を提案しました。
また、同じ地震規模では平均的に、逆断層の方が横ずれ断層の地震よりも最大変位量が大きくなる
傾向があることなどが分かりました。
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確率論的地震ハザードマップは、ある一定の期間に各地域に生じる地震動強度の予測値を描いた地図です。
本研究では、活断層やプレート境界で繰り返し発生する大規模な地震の発生履歴などを考慮して地震
ハザードマップを作成する手法を開発しています。本研究成果は、道路橋示方書等の耐震設計基準類
における地域性を考慮した設計地震動の合理化や今後の地震防災計画等に有効に活用できます。
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![]() ![]() (a) 100年間の超過確率が63%の地震動強さ (b) 100年間の超過確率が5%の地震動強さ 地震ハザードマップの作成例 |
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地震動はその発生源である震源断層の特性(震源特性)に強い影響を受けます。
本研究では、断層運動を数値的に表現した震源モデルの設定手法、ならびに震源モデルに基づく地震動の推定手法を開発しています。
また、その結果に基づいて土木構造物の設計入力地震動を設定するための研究も行っています。
本研究の成果は、道路橋の耐震設計において一部実用化されています。 |