最終更新日:2013/10/10
河川における生物生息適地モデルの結果を用いた相補性解析の試み
発表ポスター:PDFファイル(337KB)
前田義志(国土技術政策総合研究所河川研究室)
中村圭吾(国土技術政策総合研究所河川研究室)
岩見洋一(独立行政法人 土木研究所 ICHARM)
川口究(いであ株式会社)
応用生態工学会第17回研究発表会 (平成25年9月18日〜21日)
本研究では、全国的に生物データが整備されている河川水辺の国勢調査(魚類)と直轄河川で整備されている 1km 毎の物理環境データを活用して、代表河川として多摩川の直轄区間全域における希少種(魚類)の生息適地モデル化手法(MaxEnt)により生息ポテンシャルマップを作成した。さらにこの結果を用いて、生物多様性の観点から多摩川の直轄区間全域における保全する上で重要な区域を選定する相補性解析(MARXAN)を試みた。その結果、河川全域における保全の優先順位を評価することが可能であると考えられた。
これは、限られた区間での調査結果データから、河川全体において環境を保全する上で重要な区域を選定する場合、有効な一手法であると考えられる。今後は、選定された区間と現地の状況をより詳細に比較し、現地の状況をより高度に反映できるようモデルの高度化が必要と考えられる。
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