浄水処理研究室

　
　
浄水処理研究室では、安全かつ安定した水道水供給に関する課題の解決に向けた、浄水処理ならびに給水装置に関する調査、試験開発研究、技術指導を担います。

組織概要

浄水処理・水道防災システム研究官　増田　貴則　
室長　　　　　　　　　　　　　　　島﨑　大
主任研究官　　　　　　　　　　　　三好　太郎
研究官　　　　　　　　　　　　　　門屋　俊祐
交流研究員　　　　　　　　　　　　伊藤　朱花
交流研究員　　　　　　　　　　　　内間　一志
交流研究員　　　　　　　　　　　　瀧野　博之
非常勤職員　　　　　　　　　　　　徳安　真理奈
非常勤職員　　　　　　　　　　　　前田　暢子
非常勤職員　　　　　　　　　　　　米野　久栄

研究課題・方針・成果

主な研究課題
- 飲料水健康危機管理に係る浄水処理技術および給水装置の評価に関する研究（R7-9年度） [概要]
- 活性炭処理における有機フッ素化合物（PFAS）の除去性能に関する調査（R7-9年度）
- 水道分野の技術ニーズおよびシーズ等に関する調査（R7-9年度）
- 人口減少下における自然災害に強靭かつ回復力の高い水道システムの構築に関する研究（R6-8年度・国土交通省上下水道科研費） [概要]
- 浄水膜ろ過プロセスにおけるファウリング因子の挙動および制御に関する研究（（R6-8年度・JSPS科研費）
- レジオネラ属菌のクロラミン耐性と感染力に基づく消毒条件の最適化（R7-9年度・JSPS科研費）
研究成果　※2025年4月以降　国総研の研究者は下線
- 書籍等
  1. 島﨑大：水インフラの事典，丸善出版，7-2 WHO飲料水水質ガイドライン (2025.10.24)
  2. 島﨑大：給水装置工事技術指針2025，（公財）給水工事技術振興財団, 第1章、第2章(一部) (2025.4.1)
  3. 島﨑大：新建築物の環境衛生管理（第2版第1刷），（公財）日本環境衛生管理教育センター, 4.7.2生活と水, 4.7.3飲料水の水質と健康．(2025.4.1)
- 学術論文
  1. Asa Sugiyama, Yorito Yoshida, Hidenori Harada, Kawawa Banda, Takayuki Miura, Syun-suke Kadoya, Yasuhiro Asada: Field Survey on Microbial Contamination Associated with Waterborne Diseases in an Urban Informal Settlement of Lusaka, Zambia., Journal of Water Environment Technology, accepted (2025.10.22).
  2. Yalan Gan, Futoshi Kurisu, Dai Simazaki, Mitsunori Yoshida, Hanako Fukano, Takeshi Komine, Hiromi Nagashima, Yoshihiko Hoshino, Ikuro Kasuga: Unveiling Significant Regrowth and Potential Risk of Nontuberculous Mycobacteria in Hospital Water Supply System, Water Research, 275, 123188 (2025.5.1)
  3. 下ノ薗慧，竹田飛鳥，清野薫子，島﨑大，冨尾淳：熱中症発生確率の回帰モデルによる熱中症発生の地域差に関する評価，保健医療科学，74 (2) , 119-129: 2025 (2025.5)
- 総論・報文
  1. 秋葉道宏，三浦尚之，島﨑大：災害時の感染症リスク～飲料水の安全確保のために～，日本防菌防黴学会誌，53(4)，117-121.
  2. 下ノ薗慧，竹田飛鳥，清野薫子，島﨑大，冨尾淳：主要国における熱中症対策 ―G20参加国の公衆衛生政策を中心に―，保健医療科学，74 (2) , 157-168.
- 学会発表（海外）
  1. Honma, Yoshinori; Shimonosono, Kei; Azuma, Kenichi; Shimazaki, Dai; Nishihara, Naoe; Kobayashi, Kenichi; Bando, Michiko: A Simple Method for Estimating Exhaled Carbon Dioxide Emissions Using Measured Equivalent Sound Pressure Level,IEQ 2025 Conference (Sep.24-26 Montreal, Canada).
  2. Ren Suzuki, Syun-suke Kadoya, Daisuke Sano: Aggregation and virus susceptibility to Disinfectant: Insights from simulation study, 22nd IWA Symposium on Health Related Water Microbiology Conference (Jun.15-20 Amersfoort, the Netherlands).
  3. Luyao Wang, Syun-suke Kadoya, Yifan Zhu, Albert Bosch, Rosa Pinto, Susana Guix, Gloria Sanchez, Walter Randozzo, Charlotte Sakarovitch, Olivier Schlosser, Sophie Courtois, Jean Francois Loret, Daisuke Sano: A data-driven framework for predicting case number of infectious disease using hybrid feature selection and wastewater surveillance data, 22nd IWA Symposium on Health Related Water Microbiology Conference (Jun.15-20 Amersfoort, the Netherlands).
  4. Takayuki Miura, Daiki Shirakawa, Syun-suke Kadoya, Mayumi Tojo, Takanori Masuda: Occurrence of pepper mild mottle virus in raw and treated waters in full-scale drinking water treatment plants in Japan, 22nd IWA Symposium on Health Related Water Microbiology Conference (Jun.15-20 Amersfoort, the Netherlands).
- 学会発表（国内）
  1. 島﨑大，蓼沼和希，藤ヶ谷拓磨，小西康太，三浦尚之，増田貴則，秋葉道宏：水道事業体の自然災害に係る対策マニュアル等調査，令和7年度日本水道協会全国会議（水道研究発表会）, pp 912（2025.10.29-31, 広島）
  2. 門屋俊祐, 片山浩之：環境水中ウイルス濃度レベルを予測するソフトセンサーの開発, 令和7年度日本水道協会全国会議（水道研究発表会）, pp 836（2025.10.29-31, 広島）
  3. 三好太郎, 石原申介, 太田壱星, 桑江淳, 野村亮太, 徳安真理奈, 前田暢子,門屋俊祐,島﨑大,増田貴則：長期及び加温コンディショニング過程における水道用資機材からの有機物溶出実態調査, 令和7年度日本水道協会全国会議（水道研究発表会）, pp 428（2025.10.29-31, 広島）
  4. Yalan Gan, Futoshi Kurisu, Dai Simazaki, Hiromi Nagashima, Yoshihiko Hoshino, Ikuro Kasuga: Characterization and Inactivation of Nontuberculous Mycobacteria Regrowing in Hospital Water Supply System, 第28回日本水環境学会シンポジウム,268（2025.9.17-19, 富山）
  5. 島﨑大，秋葉道宏：医療施設の地下水浄化設備から給水栓に至るエンドトキシン活性・生菌数・全菌数の挙動，第70回日本透析医学会学術集会・総会,P073-1（2025.6.27-29,大阪）
- 記事等
  1. 島﨑大：災害時における医療用水の確保について，第30回環境保健の窓，公衆衛生情報，2025年6月号，17-19.
- 2025年3月までの研究成果について、以下のリンク先に掲載されています。
  国立保健医療科学院生活環境研究部水管理研究領域「飲料水安全対策情報」（国立保健医療科学院のウェブページに移動します）

上下水道一体革新的技術実証事業（AB-Cross）

趣旨と経緯
- 国土交通省では平成23年度から下水道革新的技術実証事業（B-DASH）を実施しており、また、令和6年度には水道整備・管理行政が厚生労働省から国土交通省へ移管されたことを受け、水道革新的技術実証事業（A-JUMP）を創設しました。さらに、上下水道一体の技術開発を促進するため、令和6年度補正予算より、A-JUMP・B-DASHを上下水道一体革新的技術実証事業（AB-Cross）として発展させ、上下水道共通テーマのもと実証事業を実施しています。実規模実証およびFS調査（導入可能性調査）が設定されています。
担当事業
- 住宅向け小規模分散型水循環システムの地域展開実証研究（実規模実証・令和6年度補正）[概要]（国土交通省のウェブページに移動します）
- 浄水場ビッグデータを活用したかび臭濃度予測ソフトの開発に関する調査研究（FS調査・令和7年度）[概要]（国土交通省のウェブページに移動します）
- 中山間部における分散型水循環システムの実証研究（実規模実証・令和7年度追加）[概要]（国土交通省のウェブページに移動します）
- 小規模水道におけるハイブリッド小型緩速ろ過システムの実証研究（実規模実証・令和7年度追加）[概要]（国土交通省のウェブページに移動します）

実験施設・設備

浄水処理実験プラント

原水調整槽	凝集沈殿装置	オゾン処理装置	活性炭吸着装置

砂ろ過装置	精密膜ろ過装置	限外膜ろ過装置	ナノろ過装置