国総研資料 第 1054 号

【資 料 名】 中低層の比較的整形な建築物の事例解析を通じた構造計算プログラムの適用方法に関する調査検討・報告書

【概   要】  今日、建築確認に申請される構造計算は、ほとんど構造計算プログラムを用いて行われている。したがって、構造計算の信頼性は、構造計算プログラムの品質に負うところが大きいが、使用する構造計算プログラムにより、構造計算の結果にはばらつきが見られることが指摘されている。
本調査では、建築物事例モデルを複数作成し、これらについて複数のプログラムにより計算を行い、結果を比較することで、このようなばらつきの実態を把握した。また、プログラム間で構造計算結果のばらつき幅が大きくなることが判明した鉄筋コンクリート造の二次壁を含む架構については、構造実験を実施し、この種の架構に構造計算プログラムを用いる場合のモデル化手法や適用性について検討した。
本調査により、構造計算プログラムによるばらつきは、構造計算が非線形領域に及ぶ範囲で大きくなることが確認された。このようなばらつきの構造物の安全性に対する影響を避けるには、崩壊機構を意識した設計を行い、その崩壊形を実現するための保証設計を行うことが重要であると考えられる。
【担当研究室】 構造基準研究室



表紙 137KB
中扉 130KB
目次 113KB
   
本文
 第1章 はじめに 210KB
 1.1 目的・背景  
 1.2 既往の研究と取り組み  
 1.3 調査検討体制  
 1.4 本書の構成  
 第2章 プログラム間でのばらつき実態に関する調査 18,232KB
 2.1 建築物事例群Tを用いた調査  
 2.2 建築物事例群Uを用いた調査  
 2.3 まとめ  
 第3章 鉄筋コンクリート造二次壁付き架構の構造実験と一貫構造計算プログラムの適用性 1,428KB
 3.1 はじめに  
 3.2 実験概要  
 3.3 実験結果  
 3.4 各種一貫構造計算プログラムによる静的漸増解析  
 3.5 まとめ  
 第4章 まとめ 173KB
 4.1 本調査結果について  
 4.2 構造計算プログラムの適用のあり方についての考察  
   
 付録 A  梁段差を有する鉄筋コンクリート造柱梁接合部の構造実験 74,507KB
 付録 B  壁付き試験体及び純ラーメン試験の破壊経過に関する実験資料 125,435KB
奥付 139KB
   
全文 219,494KB