研究成果概要


国総研資料 第 817 号

【資 料 名】 国際フェリー・RORO船貨物流動に関わるロジットモデルの構築

【概   要】  東アジア地域等との経済の結びつきが強まるなか,速達性やシームレス輸送といった特徴を持つ国 際フェリー・RORO 船による貨物輸送のニーズが高まっている.この高まる需要への対応策として費用,時間,輸送頻度などのサービス水準の向上や新規航路の開設などが想定され,それに伴う貨物量推計も必要となるが,国際フェリー・RORO船貨物量がどのように変化するかを予測できるモデル開発は十分とは言えない状況にある.そこで本分析では,我が国と韓国,中国との間のコンテナ貨物輸送について,国際フェリー・RORO船・コンテナ船により輸送される船種別貨物流動の推計を,種々の説明変数の導入可能性が高く,隣 接港湾の区別も可能であるロジットモデルを相手地域・輸出入別に構築し,実施した.さらに構築したモデルを用いて,輸送環境変化時の国際フェリーにより輸送されるコンテナ貨物流動の変化を分析した.その結果,国際フェリー・RORO船貨物量については生産・消費地域別にみると再現が十分ではない結果も一部あるが,国際フェリー・RORO船・コンテナ船といった船種別のコンテナ貨物量を,国内船積・船卸港別にある程度再現できるロジットモデルが構築できた.さらに構築したモデルを用いて,韓国との国際フェリーを利用した場合の総輸送時間が短縮される場合や,新規に国際フェリー航路が開設される場合の国際フェリーにより輸送されるコンテナ貨物流動の変化を分析した.

【担当研究室】 港湾システム研究室

【執 筆 者】 佐々木 友子,渡部 富博



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