【概 要】 |
公共事業の経済波及効果としてあげられる需要面からみたフロー効果は,建設工事を行うことそれ自体がマクロ経済や社会にもたらす効果である.今後の維持管理・更新などを含めて社会資本整備のための工事を行うには多大な費用を必要とし,需要不足による失業や遊休設備が存在するような場合,こうした費用が地域経済に投下されることによって工事に関わる様々な産業部門が活性化することになる.
本分析では,公共投資による地域活性化の今後の政策検討に資する基礎情報の提供を行うため,平成19
年度の港湾投資による需要面からみたフロー効果としての経済波及効果,すなわち生産誘発額及び粗付加価値(GRP)誘発額について,47
都道府県間産業連関表を用いた産業連関モデルによって国民経済としての総額だけではなく地域への帰着先を含めて推計した. |