研究成果概要


国総研資料 第 499 号

【資 料 名】 国際空港の機能低下に対する基礎的検討(その2)
− 我が国経済における直接損失とその波及影響 −

【概   要】 グローバル化が進展する今日,大規模地震等を始めとする何らかのリスクの顕在化により,国際空港を始めとする国際交通基盤が機能低下あるいは機能停止に至った場合,我が国の経済社会は重大な影響を受けることとなる.この影響を最小限に抑えるためには,そのような場合においても国際交通ネットワークの機能を一定のレベルで確保することができるような対策をあらかじめ講じておくことが必要である.「国際空港の機能低下に対する基礎的検討 − リスクの顕在化による影響−」(国総研資料第421 号)では,我が国で国際空港が機能低下した場合の国際旅客や貨物の流動への影響を評価する基礎的なモデルの構築およびそれによる分析などを行った.本研究では引き続き,?@国際空港の機能低下が我が国経済に及ぼす影響について,産業連関分析により定量的に評価するモデルを構築し,?A成田国際空港を対象としたケーススタディーを行い,直接損失およびその波及影響を計測し分析した.?Bその結果,直接損失とその波及影響が我が国の経済に及ぼす影響は非常に大きいことがわかった.なお,?C旅客,貨物ともに「取りやめ (需要消失) 」となる場合には,「迂回」や「滞留(貨物のみ)」比べ,その損失と影響が非常に大きいことなども浮き彫りとなった.今後さらに,これらの成果を踏まえながら関係者とも調整しつつ,国際交通ネットワークの機能維持について必要な対策の検討等を進めていくこととしている.

【担当研究室】 空港研究部

【執 筆 者】 池田秀文,石倉智樹,安部智久



表  紙 469KB
中  扉 386KB
目  次 379KB
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奥  付 106KB


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