【概 要】 |
近年,空港アスファルト舗装の表基層間において層間剥離の発生が見受けられる.そこで層間剥離の原因と考えられるアスファルト舗装表面からの雨水浸透による層間部での滞留,層間散布乳剤の付着力未発揮に着目し各種条件で室内試験を実施した.また,層間剥離発生時の調査では,アスファルト混合物の性状把握としてマーシャル安定度試験が実施されるが,試験は供試体形状に大きく依存するため補正係数表が用いられる.しかし,既存では道路用しかないことから空港用作成を目的とし室内試
験を実施した. その結果,以下の結論が得られた. (1) 雨水の層間部滞留においては,舗装表面に水張りし3日間浸水をしたが舗装内部への浸透は少ないことが分かった.また,浸透にはアスファルト混合物の空隙率による影響が大きく,評価は「水分飽和度」により行うことが望ましいと考えられる.
(2) 層間散布乳剤の付着力においては,昨今の施工制約条件から短時間養生(30分程度)による付着力に着目をし,様々な条件で試験を実施し各種結果を得た.乳剤はPK-4のみならず使用頻度が
増加しつつある改質系アスファルト乳剤も比較対象としている.各種結果の中で代表的な結果とし改質系アスファルト乳剤とPK-4では,短時間養生では改質系アスファルト乳剤の付着力が高い結果となった
. (3) マーシャル安定度補正係数表(空港版)の検討においては,空港で使用される最大骨材粒径
20mmのアスファルト混合物を用いて試験を実施し,空港条件に則した係数を得た. |
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【執 筆 者】 |
小林雄二,水上純一,坪川将丈,江崎徹 |
表 紙 |
265KB |
中 扉 |
328KB |
目 次 |
268KB |
本 文 |
1,928KB |
1.はじめに |
2.水分量に関する試験 |
3.層間付着強度に関する試験 |
4.マーシャル安定度補正表に関する試験 |
5.結 論 |
6.おわりに |
参考文献 |
奥 付 |
55KB |
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