研究成果概要


国総研資料 第 456 号

【資 料 名】
空港エプロンPC舗装版の補強構造に関する研究

【概   要】
東京国際空港西側旅客ターミナル地区エプロンに用いられているPC舗装において,航空機の走行に伴い膨張目地部から水が噴出する現象(ポンピング現象)が確認された.このポンピング現象を防止することを目的として,空港PC舗装の補強構造について検討した.対象とする補強構造としては,高圧の噴出水の噴き上げを防止するための新たな伸縮目地装置,およびポンピング現象の原因と考えられるPC版端部とその下部の枕版との相対変位を低減するための締結ボルトによるPC版−枕版の一体化構造である.この二種類の補強構造について,室内試験,走行載荷試験,FEM解析により,その適用性を検討した.その結果,以下の結論が得られた.
(1)伸縮性能,段差吸収性能,荷重支持性能に優れた伸縮目地装置を開発した.
(2)締結ボルトによりPC版端部と枕版を締結することにより,航空機走行時のPC版端部−枕版間の相対変位量を抑制でき,ポンピングなどが生じにくい状況とすることが出来る.また,ボルトの配置間隔については,40kN程度のボルト締結力を導入することにより,ボルト間隔を2.2mとした場合でも,1.1mとした場合と同等の効果が得られる.
(3)ボルト締結力が減少する要因を明らかにし,これらの要因を考慮したボルト締結力の管理方法をまとめた.

【担当研究室】 空港施設研究室

【執 筆 者】 坪川将丈,水上純一,江崎徹,小林雄二,吉松慎哉,青山敏幸,阪上徳行,野中聡



表 紙 288KB
中 扉 139KB
目 次 131KB
 1.はじめに 336KB
 2.伸縮目地構造の検討 1,392KB
 3.締結ボルト構造の検討 3,458KB
 4.走行載荷試験による検証 2,814KB
 5.結 論  6.おわりに / 参考文献 335KB
 付 録 3,536KB
奥 付 68KB


全 文 9,847KB