「第16回アジア地域土木研究所長等会議」
結論(和訳)
アジア地域土木研究所長等会議は、1)相互理解に資する情報交換、2)技術事項に関する検討、及び3)研究者ネットワークの構築、という目的の下、国際協力機構(JICA)の協力を得て、1993年2月よりを開催してきたところである。
第16回アジア地域土木研究所長等会議は2007年11月26日から12月7日まで主につくば市と別府市で開催された。参加者は、土木に関する調査研究及び施策立案について責任を有する政府機関の幹部技術者であり、参加国はインド、韓国、マレーシア、フィリピン、スリランカ、ベトナム及び日本であった。
地球環境問題への関心の高まりや近年の洪水や渇水の頻発に伴い、土木分野においても気候変動への対応が緊急の課題となりつつある。第16回会議では、「気候変動に対応した統合水管理」を参加国の共通課題とし、「水資源管理」、「水災害管理」、「水環境と下水管理」を分野別課題とした。
会議において参加者は相互理解の促進やこれらの課題解決のための知見を得るため発表や意見交換を行い、先進技術や実務に関する現地視察を行った。さらに参加者は、第1回アジア・太平洋水サミットとして連携して実施した「第16回アジアにおける国土開発と土木技術に関する国際シンポジウム」に出席し、「アジアにおける気候変動に対応した統合水管理」について各国の状況や課題について発表を行い、その後パネルディスカッションを行った。
この会議は、発表、討議、視察、シンポジウムの結果、次のようにまとめられる。
- 「気候変動に対応した統合水管理」について、参加各国の現状や課題、取組について理解を深め、参加者が各国の課題を解決するための知識や経験を共有することができた。
- 「気候変動に対応した統合水管理」への取り組みとそのための研究を進めることの重要性を認識した。
- 「気候変動に対応した統合水管理」についての研究やその対策に関する国際的な協力体制の構築の必要性について共通の認識が確認された。
- 今後も協力し、情報交換や会議を継続することの必要性を認識した。
|
 |
国土交通省 国土技術政策総合研究所
|
All Rights Reserved, Copyright (C) 2001, National Institute for
Land and Infrastructure Management
|