研究成果概要


国総研資料 第 716 号

【資 料 名】 内航ユニットロードの省エネ輸送に関する基礎的分析

【概   要】  地球温暖化への対応が喫緊の課題となっており,温室効果ガスの排出削減への取り組みが多くなされている.そのようななか,自動車輸送から鉄道輸送や内航海運へのモーダルシフトや既存の輸送モードの省エネ化が進められている.
 モーダルシフトを促進させる手法の検討や,モーダルシフトや省エネ輸送が促進されることにより変化する輸送機関選択の分析など,今後の貨物輸送に関する政策立案に資するためには,内航ユニットロードに着目し,輸送に使用される船舶の諸元や,航海ごとの運航速度や燃料消費量等の実態など,詳細かつ最新の輸送実態の把握を行うこと,また船社の省エネ輸送に関する意向を把握することが必要である.
 本分析では内航フェリー,RORO船,コンテナ船を運航する船社を対象としてアンケート調査を実施し,運航速度や燃料消費量などの内航ユニットロードの輸送実態や,船社の省エネ輸送への取り組み状況を把握し分析を行った.
 その結果,内航ユニットロードの輸送実態として,内航フェリー,RORO船,コンテナ船とも速力に対して平均して80%台の速度で運航されていたことなどが把握できた.また船社の省エネ輸送への取り組み状況として,減速運航などの設備投資が少なくても実施できる対策が多数の船社で実施されていることなどが把握できた.

【担当研究室】 港湾システム研究室

【執 筆 者】 佐々木友子,鈴木武,渡部富博



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