研究成果概要


国総研資料 第 464 号

【資 料 名】
三大湾奥部における地球温暖化による高潮浸水被害の変化予測

【概   要】
地球温暖化による高潮被害増大への対応を検討していくため,三大湾(東京湾,伊勢湾,大阪湾)奥部を対象に高潮による浸水機構を組み込んだ浸水モデルを構築し,海面上昇量,台風強度を様々に変化させて高潮被害を計算し,それらの結果を整理することによりどの程度の温暖化によって三大湾奥部にどの程度の高潮被害が生じるかを表すグラフを作成した.そして,作成したグラフから次のような傾向を知ることができた.(1)各湾ともに計画条件を超えたあたりから急に被害が大きくなる.(2)被害額は,各湾の高潮防護水準と資産分布の影響を受け,大きい方から伊勢湾,大阪湾,東京湾の順である.台風強度1.6では,大阪湾が伊勢湾より大きい.(3)高潮防護施設が機能するという条件の下では,被害は高潮防護施設が機能しない場合よりもかなり小さく,施設はかなりの防護効果を有している.(4) 高潮防護施設の防護効果は,東京湾と伊勢湾で大きい.

【担当研究室】 沿岸域システム研究室

【執 筆 者】 鈴木 武



表 紙 283KB
中 扉 349KB
目 次 210KB
本 文 9,714KB
 1.はじめに
 2.高潮浸水被害計算の体系
 3.高潮による浸水域
 4.高潮による浸水被害
 5.おわりに
 謝辞/参考文献/付録
奥 付 90KB


全 文 9,813KB