研究成果概要


国総研資料 第 59 号

【資 料 名】 大型コンテナクレーンの荷役実態と荷役動作モデルの構築

【概   要】  国際コンテナ輸送は世界的な激しい経済競争を背景に熾烈なサービス競争が展開されている.国際コンテナ輸送に関与する各主体は総力を挙げて競争力の強化に取り組んでいる.こうした流れの一つにコンテナ船の大型化がある.現在日本に就航しているコンテナ船の最大船型は積載能力6,000TEU級のPost-Panamax型であるが,これを大きく超える13,000TEU級Supe(-Post)-Panamax型船舶の就航が検討されている. 船舶の大型化は,港湾の様々な面から能力の向上を求める.求められる事柄の一つに岸壁クレーンの大型化と荷役速度の向上がある.この要請に的確に応えていくためには,まず現時点でのクレーンの荷役事態を正しく把握することが必要である.そのうえで,そのデータをもとに船型が大型化した場合の状態をできるだけ正確に予測し,課題を正しく同定することが必要である.
 このため本研究では,コンテナクレーン(コンテナ荷役用門型岸壁クレーン)の設計諸元を整理するとともに,コンテナクレーンの荷役動作とその際の船舶のローリングを実測し,クレーンおよびその荷役の特性を整理した.そして,それらの実測結果を基礎とした荷役動作シミュレーションモデルを作成し,その再現性を確認した.できた荷役動作モデルを利用し,コンテナクレーンの荷役時間に対する船型,クレーンの運動性能および運転条件の感度を分析した.

【担当研究室】 沿岸域システム研究室

【執 筆 者】 鈴木武,佐藤栄治



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中 扉 75KB
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