研究成果概要


国総研研究報告 第 58 号

【資 料 名】 南アジア地域を対象としたインターモーダル国際物流モデルの構築と政策分析

【概   要】   世界経済の成長や世界規模での交易の拡大に伴い,国際海上コンテナ輸送の重要性が増加し,コンテナ輸送ネットワークのグローバル化はますます進展している.また,道路・鉄道など背後輸送ネットワークとの結節性(インターモーダリズム)の重要性や,複数港湾によるゲートウェイ競争も増加している.
 本稿は,世界各地における物流インフラ政策等の影響シミュレーションを実施することを目的に,世界規模の海上輸送ネットワークと対象地域の背後輸送(道路・鉄道・フェリー/内航水運)ネットワークの双方を含み,各輸送機関の容量制約(混雑)を考慮した,インターモーダル輸送ネットワーク上での国際コンテナ貨物の配分モデルを構築するものである.また,構築したモデルをインド,バングラデシュ,ス リランカを中心とする南アジア地域に適用し,世界主要ハブ港湾のトランシップ貨物量や南アジア地域各港の輸出入貨物量の推計結果を実績値と比較して,おおむね良好な再現性が得られることを確認した.さらに,構築したモデルを用いて,トランシップ荷役時間の効率化,背後輸送サービス水準の改善,国際フェリーの再開などが実現した場合の,輸送パターンや港湾貨物取扱量の変化についてのシミュレーション分析を実施し,得られた結果や知見が概ね妥当であることを確認した.

【担当研究室】 国際業務研究室

【執 筆 者】 柴崎 隆一,川崎 智也



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