研究成果概要


国総研研究報告 第 35 号

【資 料 名】 内湾域環境における連続モニタリング手法の効率化に関する基礎的研究

【概   要】 内湾域の環境を総合的に把握し評価するためには,長期的・広域的な環境変化を捉えることが重要である.特に東京湾のように強い成層が形成され貧酸素水塊の挙動が問題となる閉鎖性内湾においては,水質の鉛直構造およびその時間変化を把握することが重要である.しかし,湾内全域において鉛直方向に密なデータを連続観測することは容易なことではなく,効率的なモニタリング手法の確立が必要である. そこで,本研究では水温および溶存酸素(DO)濃度のモニタリングを対象とし,両項目の鉛直分布の類似性に着目して,水温の鉛直分布からDO濃度の鉛直分布を推定する手法の検討を行った. 検討により,以下の検討結果が得られた. (1)東京灯標における水温とDO濃度の連続観測モニタリングデータを対象とし,容易に測定できる水温の鉛直分布からDO濃度の鉛直分布を推定する手法を考案した. (2)千葉灯標における連続観測モニタリングデータを用いて検討を行い,上記推定手法の適用性を確認した. (3)東京湾内の複数の地点にて観測された鉛直プロファイルデータを用いて検討を行い,東京湾内において上記推定手法の適用領域を検討した.

【担当研究室】 海洋環境研究室

【執 筆 者】 工藤圭太,古川恵太,岡田知也



表  紙 101KB
中  扉 290KB
目  次 261KB
本  文 913KB
 1.はじめに
 2.水温の鉛直分布からDO濃度の鉛直分布を推定する手法の考察
 3.千葉灯標の連続観測データを用いた推定手法の適用性の検討
 4.東京湾内複数地点の観測データを用いた推定手法の適用領域検討
 5.まとめ
 6.おわりに
 謝   辞
 参考文献
付  録A 537KB
奥  付 54KB
全  文 1,230KB