研究成果概要


国総研研究報告 第 19 号

【資 料 名】 国際海上コンテナ用セミトレーラ連結車の時間帯別交通量と高速利用率に関する実態調査およびその分析

【概   要】 我が国の海上貿易額の6割を占めるにまで成長した国際海上コンテナの国内輸送は, セミトレーラなどによる自動車輸送が全体の95%以上を占めている。また,国際海上貨物の効率的な輸送の実現をめざした港湾と道路の連携を考慮した効果的な港湾プロジェクト評価手法を構築する ためには,国際海上貨物の国内流動実態を解明する必要がある。このような認識に基づき,筆者らはこれまでに,国際海上コンテナ用セミトレーラ連結車の通行上のボトルネック箇所を抽出し,最小時 間費用経路に基づいて迂回輸送の損失を算出するなどしてきたものの,そもそも国際海上コンテナ用セミトレーラ連結車の走行経路や高速道路利用などの実態についてほとんど明らかとなっていない。
そこで本研究は,通行実態を把握するため,国際海上コンテナ用セミトレーラ連結車に対象を絞り,複数の港湾地域(横浜港大黒ふ頭・本牧ふ頭および常陸那珂港)や,首都圏全域の背後圏を対象と した交通量調査を実施し,地域・距離帯ごとなどに,時間帯別交通量や高速利用率について比較考察を行った。その結果,港湾地域の高速利用率は地区・方面によって大きく異なること,首都圏郊外 の高速利用率については港湾から遠ざかるほど低下することなどがわかった。また,調査期間中に一部地域で実施された高速道路の利用料金割引に関する社会実験について,高速利用率が有意に 上昇したことも確認した。

【担当研究室】 港湾システム研究室

【執 筆 者】 柴崎隆一,角野隆,山鹿知樹,小島肇



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