ITを活用した動線データの取得と電子的動線データの活用
 


 「IT新改革戦略」において、ITを活用して仕事の形や生活のあり方を変えていく構造改革とそのための基盤整備についての方策がとりまとめられました。この中で、災害による被害の軽減へのITの活用等、国民の安全・安心の確保が柱のひとつとなっています。国民の安全・安心を確保するために、人の移動・滞在状況を把握・俯瞰するための情報、すなわち、各個人の動きを位置座標と時間等により表現する動線データが重要となります。また、近年の都市構造の複雑化、国民生活の多様化により、都市空間における利便性・快適性の充実のため、さらには、国の基本的な統計情報として、動線データの重要性が増加しています。これに対し、GPS付携帯電話やICタグ等のユビキタス化の進展、「地理空間情報活用推進基本法」の成立による測位と地理空間情報の統合、長期戦略指針「イノベーション25」戦略重点科学技術のユビキタス創造的生活支援基盤に掲げられた「位置情報、地理情報、移動経路、交通手段、目的地等、安全かつ快適な暮らしに必要となる情報を、いつでも、どこでも、だれでもが利用できる社会基盤の普及」等において、動線データ取得のための環境が整いつつあります。
本研究は、多数・多様な動線データについて、ITを活用した取得方法と、取得した動線データの活用を検討するものであり、これによりインフラの計画・設計や防災対策など広範囲な用途に資するものです。


四次元GISデータを活用した都市空間における動線解析技術の開発

動線データ取得・活用のイメージ
 
@ 都市空間における人の動線解析技術の開発
A 四次元GIS技術普及のためのプラットフォーム構築
B 都市の交通調査高度化に関する検討
  
    @ 地域交通計画策定などへの動線データ活用シナリオの検討
    A バスICデータやプローブデータを用いた動線データの視覚化
@ 計画策定シナリオ実現のためのデータ活用方法の検討
A 異なる動線データの総合利用方策の検討
  ・山本 剛司, 関本 義秀, 上坂 克巳, 菊地 英一,'パーソントリップデータ等を用いた動画像による動線把握に関する一考察',第26回交通工学研究発表会論文報告集, (社)交通工学研究会 Vol.26 173〜176, 2006.10
  GIS・ITSチーム :今井 龍一、井星 雄貴
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(2010年5月更新)



 
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