国土交通省では、生活道路の安全性向上を図るため、最高速度 30 km/h の区域規制と物理的デバイスとの組合せにより交通安全の向上を図ろうとする区域を「ゾーン
30プラス」として設定し、道路管理者と警察が連携しながら整備を進めている。国土技術政策総合研究所では、これらの取組を支援するため、ETC2.0プローブ情報を自動で処理・集計・地図表示し、交通安全上の問題点や要因把握を支援するシステムである「生活道路分析ツール」を開発してきた。一方、生活道路の安全性向上には、周囲の幹線道路の渋滞対策も効果的だが、これまで、その効果把握は、限られた断面での交通量調査等に委ねられてきた。本研究では、「生活道路分析ツール」を活用し、幹線道路の渋滞対策等による抜け道交通の抑制効果を簡易かつ視覚的に分かりやすく表現する方法を検討した。