研究成果 論文(概要)

タイトル
 AIを活用したドライブレコーダーからヒヤリハットを検出する手法の基礎検討
概要
 交通事故の発生件数や死傷数は減少傾向であるものの、諸外国と比べて歩行中・自転車乗車中の死者数の構成率が高いことから、歩行者・自転車に関する交通安全対策の効果的な推進が課題となっている。
 ETC2.0プローブデータを用いて、潜在的な事故危険箇所の抽出を行う取り組みがなされているが、歩行者・自転車が関連する事故を抽出しにくいという課題がある。一方で、搭載率が商用車・自家用車で増加傾向にあるドライブレコーダーは、前方の状況が分かるため、歩行者・自転車が関係するヒヤリハット(事故に至らなかったもののヒヤリとする場面)が把握でき、事故危険箇所の抽出や事故要因の分析に活用できると考えられる。しかし、ドライブレコーダーのデータ(以下、ドラレコデータという)の大半はヒヤリハットではないため、交通安全対策に活用する場合、まずは大量のドラレコデータからヒヤリハットのみを抽出する必要がある。
 本稿では、AI画像認識技術に着目し、ドラレコデータから歩行者・自転車の飛び出しに関するヒヤリハットを検出する場合、どのような学習方法が有効か比較検証を行った。
書誌情報
 第34回日本道路会議論文集 No.1051
著者
 成田 健浩, 新井 奨, 郭 雪松, 小林 寛