研究成果概要

国総研資料 第 1214 号


【資 料 名】 管内水質量および付加質量が桟橋固有周期に及ぼす影響に関する解析的検討
【概   要】  港湾施設である桟橋の設計では,レベル1地震動に関する変動状態の性能照査において,加速度応答スペクトルを用いて照査用震度を設定する際に,固有周期を算出する必要がある.一方で,現行港湾基準においては,桟橋の固有周期を算定する際に,管内水質量および付加質量の考慮が必要となる条件や考慮方法が明示されていない.
 本研究では,桟橋構造を有する耐震強化施設の設計事例(20断面)を対象として,管内水質量および付加質量の考慮の有無による固有周期の変化を,数値解析(FLIP)に基づく検討結果を用いて考察した.また,設計実務で活用できるように,固有周期の比と重量比の関係を定式化して,重量比を説明変数として固有周期の変化を予測するモデルの構築を行った.その上で,設計実務における照査用震度の算出の際に,管内水質量および付加質量の影響を考慮する際の手順について示した.
【担当研究室】 港湾施設研究室
【執 筆 者】 菅原 法城,竹信 正寛,野津 厚,長坂 陽介,宮田 正史


研究資料全文

全 文

9,732KB
 

目 次

1. 本研究の目的・内容
2. 現行港湾基準類における管内水質量および付加質量の取扱い
3. FEMによる動的解析に基づく管内水質量および付加質量の桟橋固有周期への影響検討
4. 管内水質量および付加質量を考慮することによる桟橋固有周期の変化に関する検討
5. 本研究で得られた知見・成果
謝 辞
参考文献
  付録A 検討対象とした桟橋の断面図およびFLIP断面(20断面)
  付録B 動的解析の結果の一覧
  付録C 断面毎の結果の説明
  付録D 地震動3波の加速度時刻歴,およびフーリエ振幅スペクトル