研究成果概要

国総研資料 第 1157 号


【資 料 名】 港湾分野でのマルチビーム測量の効率化と施工履歴データを
用いた海上地盤改良工の出来形管理の導入に関する検討
【概   要】  港湾分野のICT施工においては,浚渫工において,3次元データを活用したマルチビームを用いた 深浅測量に関するマニュアル類について,随時改定がされている.令和2年4月の改定では,スワス角・ 重複率の設定について,複数の設定組合せで測量した点群データから計測した浚渫土量での土量差の 比較検討結果をもとに,スワス角90°が90°~120°に緩和されている.
 他方,ICT浚渫工(河川)では,ICT建設機械等の適用により,水中部での出来形管理に施工履歴 データを用いて,データ管理の簡略化などの効率化が図られているところであるが,試行工事を開始 している ICT海上地盤改良工でも同様に,水中部での出来形管理に施工履歴データを用いることが可 能であれば,作業の効率化が期待される.
 このような状況のもと,本資料では,スワス角・重複率の設定について,計測した水深値での水深 差の比較を行い,さらなる設定緩和の可能性について検討を行うとともに,港湾分野のICT海上地盤 改良工(床掘工)での施工履歴データを用いた出来形管理の適用について,グラブバケットの精度管 理の方法や施工履歴データの記録方法など,その導入に向けた検討すべき課題等を明らかにして整理 を行った.
【担当研究室】 港湾施工システム・保全研究室
【執 筆 者】 吉野 拓之・櫻井 義夫・坂田 憲治
 

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