研究成果概要

国総研資料 第 1086 号


【資 料 名】 東アジアの社会情勢及び政策の変化に伴う我が国におけるクルーズ需要のシナリオ感度分析
【概   要】  我が国におけるクルーズ船寄港回数やクルーズ船による外国人入国者数は近年急増している.また 我が国では,訪日クルーズ旅客を2020年に500万人という目標を掲げているものの,クルーズ需要は 我が国やクルーズ起点国・地域及び旅客の国籍・地域における社会経済情勢及び政策の変化によって 急変し得る.
 そこで本分析では,より効率的な港湾の計画・整備・運営を行うために,東アジアの社会情勢及び 政策の変化といった複数のシナリオを想定し,クルーズ需要の変動可能性の検討を行った.シナリオ は,①韓国から我が国への観光客送出が禁止された場合,②中国から台湾への観光客送出が禁止され た場合,③中国から韓国への観光客送出禁止が解除された場合,④アジア各国・地域において有給休 暇取得が促進された場合,そして ⑤これら各シナリオが同時に発生する場合の5つとしてこれら各シ ナリオが発生した場合の感度を算出し,そのインパクトを2017年の我が国クルーズ需要及び輸送能力 が変化した場合に与えて感度分析を行った.
 その結果,①~③のうちでは,③中国から韓国への観光客送出禁止が解除された場合の感度が最も 大きく,我が国クルーズ需要は2017年実績値から旅客数(人)で6%,延べ旅客数(人・寄港)で12%の減 少となった.
【担当研究室】 港湾システム研究室
【執 筆 者】 佐々木友子・赤倉康寛
 

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