研究成果概要


国総研資料 第 1064 号

【資 料 名】 我が国の北米西岸コンテナ輸出における経路選択の分析
〜直航・海外フィーダー経路の選択水準の差〜

【概   要】  我が国発着のコンテナ貨物の輸送経路を推計し,国際コンテナ戦略港湾政策等の政策効果の分析・評価を行うため,コンテナ輸送における港湾・経路選択モデルの予測精度の向上が求められている.既往モデルでは,輸送時間と運賃が主要なモデルの説明変数であるが,運賃の網羅的な把握は困難な状況にある.
 そこで,本研究は港湾・経路選択モデルの精度向上を最終的な目的として,本資料においては輸送時間の算定において全ての航路サービス状況を踏まえるように精緻化し,結果としての港湾・経路選択状況から,逆に,直航経路と海外フィーダー経路の輸送時間に対する選択水準の差を推計したものである.
 その結果,西日本の直航経路と海外フィーダー経路の選択水準差について,平成20年の時点では全体的に遅い海外フィーダー経路の選択確率が相対的に高くなっていたのに対し, 平成25年時点では,瀬戸内及び九州地区において,遅い直航経路の選択確率が相対的に高くなっていたことが判った. この結果は,国際コンテナ戦略港湾政策における国際フィーダー網の充実等が一定の影響を与えているものと推察した.

【担当研究室】 港湾計画研究室

【執 筆 者】 森山弘將、赤倉康寛



表 紙
中 扉
目 次
本 文
奥 付


全 文 2,240KB