研究成果概要


国総研資料 第 1047 号

【資 料 名】 重力式係船岸の増深改良を事例とした改良工法検討の検証(その2)

【概   要】  既存の係留施設を対象とした改良設計は,既存構造物と追加構造物とを組み合わせた断面として計画することが多く,新規施設の設計に比べて複雑な断面となり,考慮すべき事項が多い.これらの改良設計を円滑に進めるために,既報(国総研資料No.996)では,「改良工法選定の基本的な考え方」および改良工法の性能評価を行うための検討手順を「改良設計の基本的な考え方」として提示した. しかしながら,これらの考え方は基本的な改良工法検討の道筋を示すのみであり,具体的な改良事例を想定した検証が必要であった. このため,前報(国総研資料No.1021)では,これらの基本的な考え方を,既存の重力式岸壁を対象とした増深改良に適用し,これらの考え方の検証と行うとともに改善点の抽出を行った.「改良工法選定の基本的な考え方」については,検討条件下で適用できる可能性のある6工法が合理的に抽出され,適用性が高く,改善すべき点は見いだせなかった.一方,「改良設計の基本的な考え方」については,6工法のうち代表1工法を対象に試検討を行った結果,幾つかの改善すべき点があることが分かった. 本検討では,前報(その1)に引き続き,「改良設計の基本的な考え方」の検証を行うものである. 具体的には,前報で抽出された6工法のうち前報とは異なる1工法を対象として,同様の検討を行い, 「改良設計の基本的な考え方」の適用性の確認および新たな改善すべき点の抽出を行う.本検討の結果,前報では抽出されなかった幾つかの改善すべき点が抽出された.

【担当研究室】 港湾施設研究室

【執 筆 者】 田端優憲,宮田正史,水谷崇亮,高橋英紀



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