研究成果資料


国総研資料 第 738 号

【資 料 名】 新規漂着ゴミ量に対する海岸の線形応答特性

【概   要】  東京都新島村和田浜海岸において2011年9月から1〜3ヶ月間隔で漂着ゴミ(プラスチック製漁具)の個体識別調査を行い,各調査間に漂着したゴミ群の海岸上での存在量が,時間と共に指数関数に従って減少することを明らかにした.この指数関数的な減少(出力)は,新規漂着ゴミ量(入力)に対する線形応答であり,これを用いて和田浜海岸の新規漂着ゴミ量に関するシステム特性(増幅特性及び位相特性)を明らかにした.システム特性は,海岸における漂着ゴミの滞留時間(和田浜海岸における滞留時間τr = 209 日)に依存し,滞留時間が長い(短い)海岸では,新規漂着ゴミ量に対する海岸上での存在量の増幅率と位相差はいずれも,大きく(小さく)なる. 海岸のシステム特性を知ることにより,自然災害や流出事故に起因した様々な漂着ゴミ量のシナリオに対する海岸の応答(海岸上のゴミの存在量)を予め評価することが可能になる.

【担当研究室】 沿岸域システム研究室

【執 筆 者】 片岡智哉,日向博文,加藤茂



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