【概 要】 | 海上貨物輸送分野においてGHG 削減の動きや燃料価格上昇などに適切な対応をしていくための施策検討を可能にするため,外航コンテナ船,内航RORO
貨物船,内航コンテナ船の仕様と燃料消費を調べ,それらをもとに各船種の燃料消費関数を作成した.燃料価格の上昇による輸送機関ごとの貨物輸送量の変化の傾向を知るため,長距離輸送区間(北海道=愛知,北海道=大阪,東京=福岡,愛知=福岡)を対象に一般貨物の輸送機関分担モデルを構築した.構築したモデルに燃料価格上昇等のインパクトを与え,輸送機関の分担関係がどのように変化し,それらに伴い化石燃料消費がどのように変化するかの傾向を調べた.その結果,設定した計算条件の範囲内では,化石燃料価格上昇等のインパクトがあった場合の1次的影響として次のような傾向の変化が起こる可能性があることが分かった.それは,?@船舶よる貨物の輸送量が若干減少する,?A船舶の運航速度が低下する,?Bこれらの変化にともなって貨物輸送にともなう化石燃料消費が減少する,というものである. |