【資 料 名】 |
国際海上コンテナ貨物の輸送経路分析による港湾統計データの考察
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【概 要】 |
平成17年11月に閣議決定された物流施策大綱(2005-
2009)等に基づき,スーパー中枢港湾プロジェクト等国際海上コンテナ輸送に関する様々な施策が進められているが,これらの施策をより効率的に推進する
ためには,出来る限り正確に現状を把握すると共に,施策の効果を迅速に計測することが求められる.この点を踏まえ,本資料は,毎年・全数調査である港湾統
計を用いて,我が国の国際海上コンテナ貨物の輸送経路を分析し,平成11年の港湾調査規則改正により追加された「最終船卸・最初船積国」データについての
考察を行ったものである.
具体的には,まず,フレートトンベースでの「仕向・仕出国」と「最終船卸・最初船積国」から,フレートトンベースでの輸送経路を算定した.その過程で,
「最終船卸・最初船積国」データの記載がない港湾が,約4割に及ぶことが明らかになった.さらに,フレートトンの輸送経路とTEUでの「仕向・仕出国」か
ら,TEUベースでの輸送経路の推計手法を提案した.主要3港湾について,提案した方法による推計結果と,PIERSデータを比較し,良い精度で把握でき
ていることを確認した.加えて,海外フィーダー率について,5年に一回実施される全国輸出入コンテナ貨物流動調査と比較することにより,「最終船卸・最初
船積国」データの取得状況について分析を加えると共に,傾向が概ね一致する約半数の港湾・輸出入合計の海外フィーダー率は,全国輸出入コンテナ貨物流動調
査と概ね数値が合うことを確認した.また,海外フィーダー率の時系列の推移についても分析した.最後に,港湾統計データについての現状の動きに加え,デー
タ取得率の向上を図るため,データ取得方法の一例を提案した. |
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