研究成果概要


国総研資料 第 379 号

【資 料 名】 FORM と SORMによる信頼性指標の相互比較

【概   要】  FORM(First-Order Reliability Method)とSORM(Second-Order Reliability Method)はともに、近似的に破壊確率を算出する信頼性解析手法であるが、一般的には、取扱いが容易なFORMが用いられる場合が多い.しかしなが ら、性能関数の非線形性が強い場合には解析精度が低下する恐れがあるため、FORMの解析精度を向上させたSORM等の方法を用いることが望ましい場合が ある.港湾施設においては、FORMを用いて防波堤の信頼性解析が実施されているが、性能関数が非線形であるため、解析精度が低下している可能性がある. そこで本研究では、一般的な防波堤形式であるケーソン式混成堤と消波ブロック被覆堤の滑動破壊モードを対象として、FORM、SORM両手法により信頼性解 析を実施して、信頼性指標の相互比較を行った.    
ケーソン式混成堤と消波ブロック被覆堤の滑動破壊モードを対象とした場合、FORMと、SORMによる信頼性指標の差は僅かであるが、性能関数の耐力項の 変動係数が大きくなるようなケース、即ち設計潮位が高いケース、および大水深域のような設計波高が大きく、揚圧力、堤体幅が増加するケースにおいては FORMの精度が低下する傾向が見られるため注意を要する. 

【担当研究室】 港湾施設研究室

【執 筆 者】 宮脇周作,藤森修吾



表 紙 25KB
中 扉 304KB
目 次 75KB
1章−5章(p1〜p10) 708KB
奥 付 66KB

全 文 2,988KB