【資 料 名】 |
廃棄物海面処分場遮水工に用いられる遮水材の変形強度特性 |
【概 要】 | 本研究では,廃棄物海面処分場の遮水工に現在
多く使用されている塩化ビニル(PVC)製遮水シートおよび短繊維不
織布について,単軸引張り変形中に遮水シートに発生する応力,ひ
ずみの温度依存性,ひずみ速度依存症,ならびに遮水シート,不織
布の応力緩和特性を把握するための室内試験を行い,得られた結果
について粘弾性モデルによる定量評価を試みた。その結果,温度の
増加にに対して遮水シートの破断強度は減少し,逆に破断ひずみは
増大した。また,ひずみ速度の増加に対して遮水シートの破断強度
は低ひずみ速度領域(〜250%/min)で増大する傾向が見られ,
破断ひずみは若干の増大傾向を示した。遮水シートの応力緩和曲線
はひずみ量によらずほぼ一定の傾向を示し,120分後の応力は初
期応力の34%に緩和されたが,不織布の場合はひずみ量の増加と
ともに緩和率が増大する傾向を示し,最も緩和率の大きい場合でも
120分後の緩和率は68%程度であった。以上の結果について,
3要素および5要素粘弾性モデルを用いた遮水シートの単軸引張り
変形に関する温度依存式,ひずみ速度依存式,および遮水シート・
不織布の応力緩和に関する予測式を提案した。 |
【執 筆 者】 |
狩野真吾,諸星一信,小田勝也,近藤三樹郎 |
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