平成30年(2018年)・第25回

平成30年度最優秀賞は、以下の3作品です。各作品について、佐山審査員長より講評を頂きました。

カメレオン探検橋

つくば市立吉沼小学校 小川 栞凛 さん
<製作者の作品アピール>
擬態をしているカメレオンを探検してみたいと思い、カラフルに擬態している姿を形にしました。カメレオンのお腹を表現するためと強くするためアーチ構造にしています。
        
<審査員の講評>
作者の豊かな発想力を感じます。高いデザイン力・造形力・表現力、強度も考えられた美的な構造、さらに橋の機能にも気を配っており、圧倒的な総合力による作品です。


シーソー橋

つくば市立島名小学校 髙橋 美羽 さん
<製作者の作品アピール>
シーソーのように真ん中まで行くと滑り落ちるスリル満点な橋です。曲線と曲線の組み合わせが特徴です。橋が強くなるように中に直方体の部品を入れています。
        
<審査員の講評>
これほどダイナミックな動きをする作品は初めてです。登り口の半円の青と橋全体の黄色のカーブのバランスがとても良い安定感を出しています。


石だたみと緑の橋

つくば市立秀峰筑波義務教育学校 杉山 大知 さん
<製作者の作品アピール>
ハニカム構造で強い橋をつくりました。ハニカムの六角形の一つ一つが石だたみにして、石の感じを出せるように、材料を工夫しました。
        
<審査員の講評>
橋の上を石だたみにする発想に作者のとても優しい想いを感じます。一つ一つの石の形と色が少しずつ異なりとてもリアルです。 観察力が表現力につながるお手本のような作品です。





平成30年度構造デザイン賞は、以下の5作品です。
作品について、木村審査員、金澤審査員より講評を頂きました。

カラフルな橋

つくば市立桜南小学校 一色 美桜 さん
<製作者の作品アピール>
ピンク色の部分を横から見ると、波のように見えるよう工夫しました。
        
<審査員の講評>
ピンクのくし形のトンネル構造が逆アーチ形になっており、波をイメージしています。イエローとブルーの部分は橋を形作っており、 非常に少ない紙の量でじゅうぶんな力を支えることができる構造となっています。


ドラゴンブリッジ

つくば市立栗原小学校 兒玉 龍弥 さん
<製作者の作品アピール>
橋を下から見たときも、ドラゴンのお腹に見えるよう工夫しました。
        
<審査員の講評>
橋全体で空を飛んでいるドラゴンが表現されています。身体のうねりは、躍動感(やくどうかん)を表すだけでなく、 アーチ構造となっており、橋をわたる部分はとてもがんじょうになっています。


ゆめのなかの橋

つくば市立島名小学校 髙橋 早葵 さん
<製作者の作品アピール>
文ぼう具のデザインのかわいい橋です。えんぴつと消しゴム、定規は分かりやすい色と形にしました。六角形ですが、つぶれにくい作りになっています。
        
<審査員の講評>
えんぴつは、内側が空どうになっていますが、上から力がかかっても変形しない様に、補合材(ほごうざい)と呼ばれる支えの部品が入っています。 また、補合材も三角形を形成するトラス状に入っていて、より強さを発揮しています。


動物の橋

つくば市立春日学園義務教育学校 山内 珠子 さん
<製作者の作品アピール>
いろいろな動物を作ってはってみました。 1kgの重りを乗せても耐えられるようにしながら、少ない材料で軽く作りました。
        
<審査員の講評>
橋全体がアーチ構造になっていて少ない紙でも強さを発揮するように多くの工夫がされた橋です。アーチ部分の内側となる見えないところにも 縦方向を補強する部品が入れられており、橋全体がつぶれてしまわない様になっています。


平和の橋

つくば市立竹園西小学校 末田 大翔 さん
<製作者の作品アピール>
六角形の輪を組み合わせてじょうぶに作りました。
        
<審査員の講評>
はちの巣ようなハニカム構造と、六角柱を巻き付けた部分がベルトの役割をする拘束効果(こうそくこうか)により、 橋全体に重たいものがのっても、つぶれにくい構造となっています。





平成30年度美術デザイン賞は、以下の5作品です。各作品について、佐山審査員より講評を頂きました。

とりがとぶ森のはし

つくば市立茎崎第一小学校 小原 千夏 さん
<製作者の作品アピール>
飛んでいる様子を表げんするため、鳥がゆれるようにしました。内側はゆめのように楽しくなるにじ色にしました。外側の森の木の根っこは、強度を出すために輪っかにしました。
        
<審査員の講評>
橋の丸窓の中に浮かぶ鳥たちは、一羽ごとに揺れています。やさしい動きを取り入れながら機能的でじょうぶな構造になっており、工夫された橋に仕上がっています。 トンネル内は虹色の空間が広がり、別世界のようです。


頑橋(がんきょう)

つくば市立竹園東小学校 新舘 直宏 さん
<製作者の作品アピール>
がんじょうで強い橋にしました。また、三角と四角をつないだり、土台の箱の中に長い柱を三本入れたりして、形なども工夫しました。
        
<審査員の講評>
現代アートの図形を組み合わせたオブジェを見ているようなデザインです。90度の造形を山型にした構造は、とても強い安定感を感じます。計画からデザインイメージを固めて、 最後まできちんと工作作業をやり通した作品です。


神橋

つくば市立二の宮小学校 上村 凌雅 さん
<製作者の作品アピール>
トラスこうぞうを二だんがさねにして、さらにたこ糸でバランスよくなるよう工夫しました。
        
<審査員の講評>
赤い柱とそれを支える黒い橋の部分のトラス構造。中央の鳥居からのびるたこ糸の細さが見事なメリハリになっており、強さと弱さのバランス感覚が表現されています。


ジンベイブリッジ

つくば市立学園の森義務教育学校 舟木 悠人 さん
<製作者の作品アピール>
世界で一番大きな魚「ジンベイザメ」の背中を車で走ってみたいと思って作りました。H形の長いぼうで支えているので、とても頑丈な橋になっています。
        
<審査員の講評>
生物をモチーフした多くの作品の中でも、特に目をひく存在感があります。ユーモラスな表情と体全体のゆるやかな曲線美、色使いのバランスも良く、 さらに構造的なじょうぶさにも工夫されているのも見事です。


つるの橋

つくば市立東小学校 鈴木 寛人 さん
<製作者の作品アピール>
広島の折りづる像をイメージしました。平和のしょうちょうとなっている橋です。
           
<審査員の講評>
骨組で鶴の造形を表現したデザインは、とても素晴しいです。白とシルバーの中に赤い鶴が静かに、なおかつ大たんに置かれた存在感に目をひかれました。





平成30年度努力賞は、以下の5作品です。作品について、本松審査員、中島審査員より講評を頂きました。

ダンジョン橋Part2

つくば市立桜南小学校 林正 優輝 さん
<製作者の作品アピール>
山の中にあるような古い橋をイメージして、コケやシダを装飾しました。
        
<審査員の講評>
大自然にあふれる静かな山中にかかっていそうなデザインです。丸太や手すり、こけやシダも一つ一つていねいに根気強く仕上げています。


レインボーリングブリッジ

つくば市立春日学園義務教育学校 寺尾 琴音 さん
<製作者の作品アピール>
道を反しゃさせることによって、半円の虹が円になるようにデザインしました。また、強度を出すために中にトラスを入れました。
        
<審査員の講評>
外から見ると半円にえがかれた虹。橋をわたろうと一歩中に入ると・・・ミラーの効果で美しい円形の虹が出現。まるで虹の中を散歩している気分になります。


新日本橋2020

つくば市立葛城小学校 西本 有 さん
<製作者の作品アピール>
2020年に東京オリンピックが開さいされるので、新しい日本橋を作ってみました。江戸時代の日本橋のデザインも取り入れています。
        
<審査員の講評>
橋の曲線が美しく表現されています。伝統的なデザインを取り入れながら、オリンピックのマークがあしらわれ、新旧のデザインがあわさっています。


ヤマト大橋

つくば市立みどりの学園義務教育学校 大畑 晶幹 さん
<製作者の作品アピール>
橋についている太陽光パネルで自家発電ができます。発電した電気は、橋を通る電車に送ることができます。
           
<審査員の講評>
自然の中に映えるあざやかな赤が力強さを感じさせる作品です。じょうぶな橋でありながら、自然エネルギーを利用して発電し電車を走らせるなど、環境にやさしく実用性にも富んでいます。


イカだ橋

つくば市立要小学校 髙田 藍衣 さん
<製作者の作品アピール>
川を下るいかだを橋にしました。本物の丸太に見えるように色ぬりをがんばりました。いかだの旗は、名前にかけてイカにしてみました。
        
<審査員の講評>
橋としての安全性に加え、水かさが増し、いざという時にはいかだとしても活用できる創造性豊かな作品です。色使いもとてもていねいで、本物の丸太で作られているかのようです。 タイトルや旗のデザインにユーモアが感じられます。





土木の日2018賞は、以下の1作品です。「土木の日2018」一般公開で投票頂いた皆さま、ありがとうございました。

古い木の橋

今鹿島小学校 上野 佑弥 さん
<製作者の作品アピール>
かきの枝をかざりに使って作りました。
     


※「土木の日2018賞」とは?

「ボール紙で作る橋コンテスト」は、25年にわたる歴史のなかで、のべ約10,000名の児童による7,000以上の作品の参加がありました。
「土木の日2018賞」は、コンテストの四半世紀の歴史を記念するとともに、参加者への感謝を表すため、皆さまの投票による賞として初めて創設されたものです。 「土木の日2018」一般公開(平成30年11月17日(土))で作品をご覧いただいた来場者の皆さまに投票いただき、賞が決定されました。