>港湾施設研究室

研究室の紹介
 船舶・荷役機械の大型化の進展,公共工事建設コストの縮減の要請,港湾施設整備における環境への配慮に対する関心の増大,研究開発の進展に伴う構造物のより合理的な設計法の導入,土木・建築分野における設計コードの国際規格化等,港湾施設の整備を巡る環境は大きく変わりつつあります. 港湾施設研究室は,これらの変化に適切に対応するため,国際規格と整合のとれた,より合理的な設計法の研究開発を行ってます。

研究課題
港湾の施設の技術上の基準の国際化対応に関する研究
国際規格原案となるEurocodesなど海外の設計基準及び国際航路会議で検討されている港湾施設の設計ガイドライン等について,「港湾の施設の技術上の基準」との比較研究を行っています。 また,これを踏まえて,世界に日本の設計技術を発信するために,包括設計コード策定に関する基礎的調査研究を行います。 これらは,国際規格と整合のとれた「港湾の施設の技術上の基準」を策定するための研究です。


 

 

施設の管理運営及びライフエクステンションに関する研究

港湾構造物の多くは,海域という厳しい環境にあり,最近その主要材料の鋼・コンクリートの劣化という問題が生じています.これに対応して港湾構造物の機能を維持するためには,その劣化を適切に評価し,またその推移を予測して,更に劣化の度合いに応じた補修を施すことが必要です.このため,桟橋をケーススタディとして維持・管理マネジメントシステムの研究開発を行っています。



マネジメントシステムの概念図 

 

環境負荷低減を図る設計法に関する研究
 環境負荷低減と建設コスト縮減はともに港湾施設整備に求められる重要な課題です.しかし,現在それを取り入れた,合理的な設計法が存在していません.そのため本研究では,多目的意思決定法などの手法を導入し,合理的な社会的合意形成が可能な港湾構造物設計法の研究開発を行っています。


多目的意志決定法を取り入れた設計法の概念図  

 

港湾の施設の設計に関する研究
 庫県南部地震の教訓を踏まえた耐震性の強化,性能規定型のより合理的な設計法等の導入が要請されています.これらの課題を踏まえ以下のような研究を行っています.・限界状態設計法(レベル1の信頼性設計法)の導入に関する研究・設計荷重の確率特性に関する研究これらは,性能規定型の設計法を導入した「港湾の施設の技術上の基準」を策定するための研究です. 次世代の港湾の施設の技術上の基準における性能規定型の設計法イメージ。


次世代の港湾の施設の技術上の基準の階層とその内容のイメージ  

 


研究者情報
室   長 長尾 毅 港湾の施設の技術上の基準、信頼性解析、耐震工学
主任研究官 松本 英雄 包括設計コード・信頼性設計法担当
研 究 官 森屋 陽一 性能設計・環境負荷低減設計法担当
研 究 員 佐藤 裕司 常時微動解析、信頼性設計法
研 究 員 岩田 直樹 耐震設計
派遣研究員 石田 誠 地震危険度解析、常時微動解析




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