研究分野Research Fields

維持管理の高度化・効率化 - 道路空間データの整備・活用

道路空間データの整備・活用

 近年、3次元計測技術の進展により、移動計測車両による高精度な空間情報を取得することができるMMS(Mobile Mapping System)による測量技術が実用化されはじめ、その活用事例が増えています。平成28年度より、低コストな車両搭載センシング技術の評価実験が実施されており、数年後には日々の道路管理パトロールで大量のセンシング情報(3次元点群情報)を収集することが期待されています。地方整備局等においても、平成30年度にはMMSを搭載した道路管理用車両等を用いて3次元点群データの取得を予定しています。
 本研究室では、このデータを将来的に道路管理の高度化・効率化にも活用することを見据え、3次元点群データを基に作成された道路空間を表現する「道路空間データ」を作成するためのデータの加工・活用手法等を確立することを目的とした既往技術の調査や、センシングデータを管理する機能の要件整理などを実施しております。
 平成29年度は、実際に複数の国道事務所に「道路空間データ(リアルタイム)」を道路管理業務に活用する手法案に関してヒアリングを行い、道路管理業務の現場の意見を収集しました。また、実現可能性を把握するため、点群密度の差異から落下物や不法占用物件等の地物を検出する技術の検証を行いました。

道路管理業務に活用する手法案(路面変状の監視)と地物の検出イメージ

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