研究成果 論文(概要)
タイトル
防護柵の効果的な維持管理手法
概要
防護柵は、車両が衝突した場合に車両の逸脱防止など防護柵としての本来の機能(以下「防護柵の機能」という。)を発揮することが重要である。防護柵に経年劣化を含めた損傷(本稿では変形・欠損、ゆるみ・脱落、腐食をさし、以下「損傷」という。)があると、防護柵の機能を発揮しない場合があるため、損傷を確実に把握するための巡回・点検、損傷状況(損傷の程度)に見合った対策が必要となる。防護柵の損傷の把握は、既存の道路巡回の枠組みの中で行うことが多く、道路巡回では防護柵以外の道路の全般的な異常も確認している。そのため、設置環境によって異なる防護柵の損傷状況や部位を、道路巡回の枠組みの中で確実に把握することが求められる。また、防護柵の損傷対策については、損傷の種類や設置環境等によって必要な対策やその時機が異なり、とくに腐食に関しては現場への適用性の高い対策を明確にすることが求められている。
本稿では、防護柵の効果的な維持管理手法の検討のため防護柵の損傷状況を設置環境別に調査し、損傷の種類や設置環境等に応じた損傷対策(特に腐食対策)と巡回・点検の枠組みを整理した。
書誌情報
土木技術資料 Vol.63,No.7
著者
久保田 小百合, 池原 圭一, 小林 寛, 木村 泰