研究成果 論文(概要)
タイトル
生活道路における、人優先の安全・安心な道路空間の形成を支える技術開発
概要
我が国の交通事故死者数に占める歩行者や自転車利用者の割合は、欧米諸国と比較して高い。近年においては、高齢者が交通事故死者数に占める割合が増加するとともに、小学生や未就学児を始めとする子供が関係する悲惨な交通事故も発生し、社会の耳目を集めている。子供を事故から守り、高齢者が安全にかつ安心して外出できる社会の形成が求められている。
第11次交通安全基本計画(令和3年3月中央交通安全対策会議決定)、及び第5次社会資本整備重点計画(令和3年5月閣議決定)の重点目標3「持続可能で暮らしやすい地域社会の実現」では、5年間で講ずべき重点施策として、歩行者や自転車が多く通行する生活道路において、安全対策をより一層推進し、人優先の安全・安心な道路空間を形成することを掲げている。そのための具体的な施策として、令和3年8月、生活道路の交通安全にかかる新たな連携施策である「ゾーン30プラス」を推進することが発表された。
本稿では、「ゾーン30プラス」の推進を支える国土交通省国土技術政策総合研究所の技術開発等の取り組みについて紹介する。
書誌情報
土木技術資料 Vol.64, No.1
著者
池田 武司, 小林 寛