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世界有数の地震国であるわが国は、過去幾度となく大規模地震により多大な被害を被ってきました。特に19951月の兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)を契機として大規模地震時における土木構造物の安全性の確保に対する社会的要請は従来にも増して高まっており、将来発生しうる大規模地震に対する各種構造物の安全性の評価に関する調査研究がダム分野を含む各方面で精力的に行われています。

このような調査研究の中で、例えば、土木学会からは土木構造物の耐震基準に関する3次にわたる提言(1995,1996,2000年)が示され、構造物の耐震性能は現在から将来にわたって当該地点で考えられる最大級の強さを持つ地震動として定義されたレベル2地震動を設定して照査することとしています。

現在わが国におけるダムの耐震設計は、『河川管理施設等構造令』に基づき、ダムの自重に地域ごとに経験的に定められた一定の設計震度を乗じて算定される慣性力等を水平地震力として考慮する方法(震度法)により行われています。この震度法で設計されたわが国のダムは、兵庫県南部地震後の評価において、同地震時に震源近傍のダムで観測された地震動記録をもとに、同地震によりダムサイトとなりうる岩盤に生じたと推定された最大の強さの地震動に対しても十分な耐震性を有していることが確認されています。しかしながら、その後の地震観測体制の整備等に伴い、これを上回る強さの地震動も観測されるようになってきています。

幸いながら、わが国のダムではこれまで下流域に人的・物的被害をもたらすような地震被害を被っていませんが、このような事情を勘案すると、各ダム地点において、土木学会の提言において示されたようなレベル2地震動を具体的に設定し、そのような非常に強い地震動に対する当該ダムの安全性について合理的に照査を行う必要があります。




1.照査の概要

2.ダム距離減衰式の更新

ダム距離減衰式の式型及び係数については、こちらをご参照ください。

 * ダム距離減衰式の式型及びタイプ別の補正係数について
 * 最短距離式の回帰係数(H20式)
 * 等価震源距離式の回帰係数(H20式)
 * 最短距離式 地震タイプ別補正倍率
 * 等価震源距離式 地震タイプ別補正倍率


3.下限加速度応答スペクトル

照査用下限加速度応答スペクトルの値については、こちらをご参照ください。

 * 照査用下限加速度応答スペクトル

4.動水圧の設定手法の改良


5.試行ダムの照査例

 * 地震動の設定
 * 地震応答解析の概要

6.関連構造物の照査

7.関連構造物の照査例



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