河川構造物管理研究セミナー 開催報告

開催日時 平成25年3月7日(木) 13:00 〜 17:40
会場 日本教育会館(一ツ橋ホール) 707号室(7階) 東京都千代田区一ツ橋2-6-2
参加人数 約70名
パンフレット PDFファイル(625KB)
主催 国土交通省 国土技術政策総合研究所  独立行政法人 土木研究所
後援 (一社)建設コンサルタンツ協会  (社)日本建設業連合会
(一社)河川ポンプ施設技術協会  (公社)土木学会
その他 土木学会認定CPDプログラム

【セミナー概要】

セミナーの概要を以下の通り報告いたします。

冒頭の挨拶では、国総研 研究総務官の岸田弘之より、社会資本の戦略的な維持管理・更新を推進するための検討の方向性、 国総研における検討課題について紹介いたしました。

【河川構造物管理の新技術】
1.【特別講演】 「鉄道施設のメンテナンス」
   東日本旅客鉄道株式会社 鉄道事業本部 設備部担当部長
   (社会資本整備審議会社会資本メンテナンス戦略小委員会委員)  輿石 逸樹

特別講演では、東日本旅客鉄道株式会社 鉄道事業本部 設備部 部長の輿石逸樹 様より、長もの・土構造物と言った観点から河川堤防と類似する点が多い鉄道施設について、施設の現状、メンテナンス体制、 メンテナンス技術の高度化の取組、技術者育成の取組、点検結果等を記録するデータベースの変遷について、紹介していただきました。 >>配付資料(PDF:4.67MB)
2.河川維持管理に係る新技術への期待
   国土交通省 水管理・国土保全局 河川環境課  河川保全企画室 室長 小俣 篤

水管理・国土保全局 河川環境課 河川保全企画室の小俣 篤 室長からは、住宅の密集した市街地を壁一枚で守る堤防の状況を示すことで、堤防の維持管理の重要性を改めて示した上で、 現状の維持管理技術をさらに発展させるためには、経験的知見に基づく現場技術を科学的知見に裏付けられた技術へと 高めていくことが重要であると指摘がありました。 >>配付資料*(PDF:364KB)
* 社会資本整備審議会 河川分科会 「安全を持続的に確保するための今後の河川管理のあり方検討小委員会」(中間とりまとめ)本文です。
3.河川構造物管理研究タスクフォースについて
   国土技術政策総合研究所 河川研究部  水防災システム研究官 鳥居 謙一

国総研 河川研究部 水防災システム官の鳥居謙一からは、 河川構造物管理研究タスクフォースの設立経緯および主な活動内容を報告した上で、 河川構造物の維持管理技術を高度化するためには、産学官の連携、性能規定化のための照査技術の開発、 施設の現状や点検結果を記録するデータベースの構築を推進することを説明しました。 >>配付資料(PDF:708KB)
4.河川構造物の維持管理に関する研究動向
   国土技術政策総合研究所 河川研究部  河川研究室 室長 服部 敦

国総研 河川研究部 河川研究室 室長の服部 敦からは、河道管理の実務の特質を述べた上で、 対象とする事象が明確であるか否か、その事象の変化を予測する技術が確立されている否かで、 管理のやり方を変えることが合理的であることを説明しました。 また、最近の被災事例や河川砂防技術基準調査編の改定内容など具体的事例を示しつつ、 河道の維持管理において着目すべき視点について紹介しました。 >>配付資料(PDF:3.66MB)
5.機械設備の維持管理に関する研究動向
   土木研究所 技術推進本部 先端技術チーム  主任研究員 上野 仁士

土研 先端技術チームの上野仁士 主任研究員からは、機械設備が置かれている現状、過去の設備保全の歴史を紹介した上で、 時間計画保全と状態監視保全の特徴、これらの保全技術を高度化するための技術開発の取組について紹介していただきました。 >>配付資料(PDF:1.01MB)
6. 土木研究所の新技術講習
土木研究所の新技術講習では、以下の3テーマについて紹介しました。
   新技術講習@ 「河川堤防の弱点箇所抽出への統合物理探査の活用」
   土木研究所 地質・地盤研究グループ  上席研究員 稲崎 富士
   >>配付資料(PDF:11.2MB)    
   新技術講習A 「打ち込み式水位観測井による堤体内水位モニタリング」
   土木研究所 土質・振動チーム  主任研究員 齋藤 由紀子
   >>配付資料(PDF:2.05MB)
   新技術講習B 「VOCの排出量を抑えた河川鋼構造物用防食塗料」
   土木研究所 新材料チーム  主任研究員 冨山 禎仁
   >>配付資料(PDF:571KB)


年度末のお忙しい時期にもかかわらず、約70名の方にご参加いただき、盛況のうちにセミナーを終了することができました。
ご参加いただいた皆様、当日の発表された皆さま、大変ありがとうございました。
平成25年度も開催を予定しておりますので、是非ご参加ください。

(文責:河川構造物管理研究タスクフォース 事務局)


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