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国土交通省 国土技術政策総合研究所 環境研究部 緑化生態研究室

所外発表 2005年度

サシバ(Butastur indicus)の営巣数に影響する環境要因

発行年:2005
著者名:百瀬浩・植田睦之・藤原宣夫・内山拓也・石坂健彦・森崎耕一・松江正彦

栃木県宇都宮市から芳賀郡、鹿沼市付近の2地域でサシバの営巣及び餌内容を調べ、環境要因と営巣数との関係を解析した。調査地を約2kmのメッシュに分け、メッシュ内のサシバ営巣数を目的変数、植生、人口等の環境要因を説明変数とした重回帰分析を行い、自由度修正済決定係数R2'=0.727のモデルを得た。この結果から、谷戸の水田と斜面林の組み合わせとその連続性が、サシバの営巣にとって重要であることが示唆された。

ランドスケープ研究,Vol.68 (5),pp555-558


衛星画像より作成した土地被覆分類図を用いた鳥類分布モデルの構築

発行年:2005
著者名:鵜川健也・岡崎樹里・加藤和弘・百瀬浩・藤原宣夫・松江正彦

栃木県において3次メッシュを縦横2等分したメッシュを空間単位として調査された鳥類の分布データを使用して、鳥類分布モデルを作成した。出現した種を3つのギルドに区分し、各メッシュにおけるギルドごとの種数を目的変数、衛星画像より判読したメッシュ内および隣接地域の土地被覆の割合を説明変数とする重回帰モデルにより、特に樹林地に生息する種について良好なモデルを得ることができた。

ランドスケープ研究,Vol.68(5),pp593-596


国営みちのく杜の湖畔公園におけるGISを使用した林床植物の分布予測による自然資源評価

発行年:2005
著者名:井本郁子・大江栄三・藤原宣夫・畠瀬頼子・小栗ひとみ・百瀬浩・
宇津木栄津子・名取睦

公園整備にあたっては自然の活用と保全が重要な課題として考えられているが,そのためには,自然資源の分布の把握と生態学的な理解に基づいた評価と計画が必要と考えられる。しかし,大規模な公園や樹林地では林床植物の分布情報が,多数の種を対象に,全域にわたって整備されていることは少ない。そこで植物と環境との関係を利用し,林床植物の生育適地の解析と予測を行い,緑地の整備や保全計画への基礎情報としての利用の可能性を検討した。

ランドスケープ研究,Vol.68(5),pp637-642


大規模丘陵地公園における環境管理計画のための環境の総合評価

発行年:2005
著者名:小栗ひとみ・畠瀬頼子・藤原宣夫・百瀬浩・井本郁子・大江栄三・
宇津木栄津子

自然の豊かな里山丘陵地の公園利用にあたっては、生物相の保全との両立が不可欠であり、利用に適した場所と保全の必要な場所を適切に抽出する必要がある。そこで、本研究では、国営みちのく杜の湖畔公園V期地区を事例地として、生態系の豊かさと利便性の2つの軸を用いた環境の総合的な評価を試みた。その結果、事例地を保護型管理、開発型利用、開発型利用〜保全型利用、保全型利用の4つに区分することができた。

ランドスケープ研究,Vol.68(5),pp643-646


国営みちのく杜の湖畔公園における森林管理と林床植物の開花状況の関係

発行年:2005
著者名:畠瀬頼子・藤原宣夫・小栗ひとみ・百瀬浩・宇津木栄津子・大江栄三・
井本郁子

散策などに利用される公園の森林では,利用に適した林床植生の維持が求められる。雑木林の林床には管理の状況に応じた多様な林床植物が生育する。しかし,利用頻度が低下して管理が放棄された雑木林ではササ類や低木の繁茂により林床が暗くなり,林床植物の開花の減少や,種数の減少,構成種の変化などがみられるようになる。このため,利用に適した林床植生を維持するには適切な管理が必要となる。そこで本研究では多様な林床植生の復元と林床植物の開花を目指した管理方法を検討するため,これまで研究事例の少なかった東北地方に位置する国営みちのく杜の湖畔公園において実験的な森林管理を行い,管理初期における林床植物の開花・生育状況の変化と管理方法の関係を明らかにした。

ランドスケープ研究,Vol.68 (5),pp659-664


宮城県釜房地区の丘陵地小谷底に発達した湿地とリュウキンカの葉のフェノロジーについて

発行年:2005
著者名:上野めぐ・菊池多賀夫・若松伸彦・松江正彦・小栗ひとみ・畠瀬頼子

宮城県釜房地区において、河川争奪によって集水域を失い、そのために侵食力を失って谷底に湿地が発達した小規模な谷を見出した。ここに生育するリュウキンカが、花期の前後で、形態の異なる根生葉をつけることが観察された。リュウキンカの葉のこのような性質についてはこれまで知られていないので、リュウキンカの花期前後の葉の形態的・生態的特徴や花期後の葉の役割を明らかにすることを目的とし、調査を行った。その結果、リュウキンカは、季節や環境によってサイズが変化するものの、新たな根生葉をほぼ一年中出し続け、一年間に数回葉の入れ替えをしながら常緑を保っている植物であると考えられた。

   第52回日本生態学会大会講演要旨集,p280


建設事業における希少猛禽類への影響予測評価システム
−国総研版騒音・振動シミュレーター−

発行年:2005
著者名:飯塚康雄・佐伯緑・松江正彦・松永忠久・百瀬浩

各種建設事業に伴い発生する騒音・振動が野生生物に与える影響を予測・評価するためのシステムとして、国総研版騒音・振動シミュレーターを開発した。このシステムは、工事の騒音・振動が周辺地域に伝搬する状況を計算して表示する無償のソフトウェアである。本システムにより、例えば事業計画区域内の猛禽類の営巣地付近における騒音・振動レベルを、事業の実施前に定量的かつ視覚的に把握することができる。本稿では、このシステムの概要と活用法について述べる。

騒音制御,Vol.29,No.2,pp123-129


生態ネットワーク計画におけるGISの利用

発行年:2005
著者名:飯塚康雄・佐伯緑・松江正彦

生態ネットワーク計画の立案手法を確立するために、GIS(地理情報システム)を利用した効率的な方法を検討した。水戸市周辺を事例研究地としたGAP分析により、野生生物保護に対する現在の対策との隔たり(ギャップ)を把握し、今後のハビタットを保全・創出していくことが重要となる候補地を抽出することができた。

環境技術,Vol.34,pp33-38


GISを利用した丘陵地雑木林の利用と保全のための環境評価

発行年:2005
著者名:畠瀬頼子・小栗ひとみ・松江正彦・井本郁子・大江栄三・名取睦

国営みちのく杜の湖畔公園の未開園部(?期地区)を対象として、生態系の質と利便性の2軸による環境の総合評価および雑木林の管理に適した場所の抽出に関する事例研究を行い、環境管理計画の立案を支援する手法を検討した。

日本景観生態学会第15回東京大会講演要旨集,p29


市販の航空機レーザスキャナデータを用いた市街地の樹木被覆地における樹高計測

発行年:2005
著者名:今井靖晃・瀬戸島政博・船橋学・藤原宣夫・山岸裕・松江正彦・影本信明

データ密度の異なる2種類のレーザスキャナ市販データを用いて東京都小金井市内の住宅地の小規模な樹木被覆地を対象に樹高計測を行い,その計測特性を検証した。

日本写真測量学会平成17年度年次学術講演会発表論文集
−空間情報の計測と利用−,pp71-74


壁面緑化等特殊緑化について

発行年:2005
著者名:長濱庸介

当研究室がこれまでに取り組んできた、特殊緑化に関する調査・研究課題について紹介し、現在取り組んでいる2005年日本国際博覧会「愛・地球博」の長久手会場に設置してある大規模緑化壁「バイオラング」を用いた壁面緑化実験の概要について述べた。

建設マネジメント技術,2005年7月号(326号),pp17-20


壁面緑化による暑熱環境改善効果の実証

発行年:2005
著者名:松江正彦

国総研では、愛・地球博会場に設置されていた緑化壁「バイオラング」を用いて、暑熱環境改善効果の計測調査を行っていたが、7月の最高気温を記録した7月28日のデータを使ってその中間報告を行ったもの。

都市緑化技術,No.57,pp17-18


都市環境改善効果の計測調査

発行年:2005
著者名:松江正彦

国総研では、愛・地球博会場に設置されていた緑化壁「バイオラング」を用いて、暑熱環境改善効果の計測調査を行っていたが、ここでは個々の計測内容や計測の方法について紹介した。

呼吸する緑の壁−バイオラング,pp130-131


樹木腐朽診断機の開発と診断事例

発行年:2005
著者名:飯塚康雄

非破壊で樹木断面全体を測定可能とする方法として、放射線が物質を透過する際の物質密度と厚さによる減弱原理を利用した方法を考案して機器を開発した。
本稿は、開発した樹木腐朽診断機の概要と診断事例について報告する。

第25回道路緑化技術発表会要旨論文集,pp6-7


街路緑化

発行年:2005
著者名:飯塚康雄

街路緑化を実施するにあたっての基本的考え方及び緑化技術について解説した。

環境緑化の事典,pp173-181


多摩川の復元個体群におけるカワラノギク(Aster kantoensis Kitam.)の種子散布についての研究

発行年:2005
著者名:倉本 宣・小林美絵・杉山昇司・野村康弘・園田陽一・芦澤和也・細木大輔

カワラノギクのメタ個体群動態にとって重要な意味を持つ種子散布については不明な点が多い。そこで,多摩川の永田地区の復元個体群を対象に,種子散布について検討した。種子は散布時期の卓越風の風下に多く散布されたが,風上方向にも散布されていた.風によって散布された種子数は地上からの高さが低いほど多く,ほとんどが高茎草本群落の一般的な群落高よりも低い位置を飛翔していた。また,散布された種子は礫,特にのり石やうき石の多い場所に集中した。実生の出現位置から推定した風散布における最大の散布距離は250 mであり,これまで推定されていた30 mよりも長く,新たに形成された丸石河原に風による種子散布で実生が生じていた。

日本緑化工学会誌,Vol.31,No.1,pp63-68


2005年日本国際博覧会(愛・地球博)で実施している大規模壁面緑化(バイオラング)の効果測定実験について(速報)

発行年:2005
著者名:国土交通省都市・地域整備局公園緑地課緑地環境推進室・
国土技術政策総合研究所環境研究部緑化生態研究室

2005年日本国際博覧会の長久手会場に設置されている世界最大級の大規模緑化壁を使って、博覧会の会期中に、壁面緑化による熱環境改善効果等を明らかにするための実験を行った。そして、ヒートアイランド現象の緩和につながる熱環境改善効果等について一定の知見が得られたので、その一部を速報として紹介した。

公園緑地,Vol.66,No.3,pp92-95


ガンマ線樹木腐朽診断機による診断事例

発行年:2005
著者名:飯塚康雄・神庭正則

ガンマ線診断機と貫入抵抗測定機を用いた樹木腐朽診断について、両者の予測結果の精度、作業時間、取扱い上の問題点等を比較・確認した。

樹木医学会第10回大会講演要旨集,p55


グレイン論に基づく街並みの歴史的イメージ分析

発行年:2005
著者名:福井恒明・篠原修

本研究は,店舗や住宅など,街路の沿道要素を粒として捉える「グレイン論」を導入することによって,歴史的印象を感じられる街路の条件を明らかにすることを目的とする.歴史的な街路を対象とした実験で得た歴史的印象評価とグレイン構成比の関係を分析した結果,次のような結論を得た.1)街路の歴史的イメージはグレイン構成比と強く相関しており,街路イメージの分析にグレイン論の適用が有効である.2)街路に歴史性を感じると評価されるには,歴史的ファサードを持ったグレインが全体の20-30%以上必要であり,かつ,歴史性を阻害するグレインは歴史性に寄与するグレインの10-20%以下でなければならない.3)歴史的印象評価をグレイン構成比等から予測する式を提示し,これを通じて街路の歴史性評価を上げるための方策を提案した.

土木学会論文集,No.800/IV-69,pp27-36


街路樹の危険度評価

発行年:2005
著者名:飯塚康雄

倒木や幹折れ等によって発生しうる障害事故の可能性を事前に評価する方法について解説した。

緑の読本,pp55-66


地区イメージの形成と体験経路の関係-歴史的地区を対象として-

発行年:2005
著者名:福井恒明

本研究では歴史的地区を対象として,地区全体の歴史的印象評価が地区を構成する街路の歴史的印象評価とどのような関係にあるかを,室内における経路選択・画像露出実験によって分析しようとするものである.5地区を対象とした実験により,選択経路と地区に対する評価は概ね対応していること,街路セグメントの評価に比べて地区全体の評価は強調される傾向にあることを示した.また,ある地区が歴史的な印象を与えるための条件について定量的な分析を行った.さらに,経路選択に影響を与える要素についても考察を行い,経路選択が容易なノード,困難なノードの存在とその特徴を指摘した.

景観・デザイン研究講演集,No.1,pp247-252


景観整備に関する事業の事後評価に関する研究〜浦安・境川をケーススタディとして〜

発行年:2005
著者名:安仁屋宗太・福井恒明・篠原修

景観整備に関する事業は今後各地で増えていくと考えられるが、その整備効果を正当に評価し、さらに次なる事業内容へと活かすための仕組みが今求められている。本論文では、主に住民の日常生活への効果を目的とした景観整備を対象として、その評価項目および手順を整理することで事後評価の枠組みを提案し、さらに枠組みで挙げた三つの効果発現段階のうち『活動変化』に着目したケーススタディを行うことを目的とする。このケーススタディでは、まず住民の活動に関する計画・設計意図をまとめ、次に活動変化の調査により整備効果を立体的に把握し、最後にそれらの比較により、意図した通りの効果が得られたかについて事業の評価を行うことができた。また、整備区間におけるイベントの発生など、意図した以上の効果が得られることがわかり、今後の計画・設計内容に役立つ情報を抽出することができた。このようなケーススタディを通し、住民の日常生活に着目した事後評価の重要性を確かめることができた。

景観・デザイン研究講演集,No.1,pp73-82


エコロジカルネットワーク計画のための生息地予測モデルとシナリオ分析の検討

発行年:2006
著者名:長濱庸介・佐伯緑・松江正彦・大村径

失われた自然環境や野生動物の生息地を回復し、人間と野生動物が共存できる社会を築くには、生態系の保全や創出を盛り込んだインフラ整備を実施することが重要であり、それを効率的に実施する計画として、エコロジカルネットワーク計画が挙げられる。本報告では、エコロジカルネットワーク計画への生息地予測モデルとシナリオ分析の適用について、エコロジカルネットワーク計画の策定例を用いて紹介した。

土木技術資料,Vol.48,No.1,pp48-53


Timing for the planting method using deciduous forest topsoil in suburban Tokyo, Japan

発行年:2006
著者名:HOSOGI Daisuke, KAMEYAMA Akira

The suitable time for planting using the topsoil of a warm temperate deciduous forest is discussed based on the germination characteristics of the soil seed bank. Forest topsoil was collected regularly over a 1-year period from a deciduous forest in suburban Tokyo, and seedling emergence in the outdoors was recorded immediately after collection. Many seedlings were observed from February to May, indicating that this is the best time for planting because this is when most buried seeds germinate. Additionally, it was inferred that buried seeds germinate immediately after planting during the period from February to October, although the quantity of seed germination varies according to the season. The method of evaluating the forest topsoil as a planting material is also discussed. The simple and preferred method of evaluation is to examine outdoor seedling emergence from February to May. Accurate evaluation during the summer and autumn months proved problematic, especially when counting tree seeds, and it was necessary to continue the evaluation into the following spring. A practical understanding of the timing of planting and the method of evaluating forest topsoil as a planting material is possible in warm temperate areas.

      Ecological Engineering, Vol.26,No.2,pp123-131


盛土のり面で森林表土利用緑化を行う際の撒き出し厚さ,施肥量,マルチングに関する検討

発行年:2006
著者名:細木大輔・米村惣太郎・亀山章

森林表土利用緑化工法の中で最も単純な工法である表土の撒き出しに着目し,施工する際の撒き出し厚さ,施肥量,マルチングの効用について実験を行って検討した。発芽個体数や生存個
体数,被覆率や出現種数などを測定して比較した結果,撒き出し厚さは4 cm以上で,N:P:K=10:18:15 相当の緩効性肥料を200 g 施肥し,ワラムシロのマルチングを施すことが施工方法として有効であると考えられた。また,埋土種子密度が十分に多い表土を使用する際には,生育基盤材を混入して厚く撒き出すことが,使用する表土量を節約しつつ埋土種子の発芽後の生育を促す上で有効であると考えられた。肥料に関しては,数年以上に渡って肥効が持続する緩効性のものを,比較的速効なものと併用するのが良いと考えられた。

日本緑化工学会誌,Vol.31,No.3,pp385-390


法面緑化における森林表土の利用

発行年:2006
著者名:細木大輔

外来緑化植物を主に用いる従来の緑化工とは異なる,在来種利用型の新たな緑化工法として注目されている森林表土利用緑化工法について述べたものである。工法の概要と,重要な材料である森林の土壌シードバンクの性質について説明し,さらに栃木県と山梨県における施工事例を紹介し,今後の課題についても記述した。

生物多様性緑化ハンドブック,pp187-199


Cut slope revegetation using natural plant dispersal from above forest in Tochigi, Japan

発行年:2006
著者名:HOSOGI Daisuke, NAKAMURA Katsue, KAMEYAMA Akira

We examined a revegetation method for cut slopes in forests using natural plant dispersal from the surrounding vegetation. Six plots in a cut slope on bedrock (inclination: 68°, aspect: S45°E, 150 m above sea level) in Tochigi, Japan, were treated with various types of netting and fertilizer. We surveyed the plant communities, individual trees, and seed rain on the cut slope, and the plant community on the undisturbed upper slope. Coverage ratios of fertilized sites were higher than non-fertilized sites in every year. Coverage ratios of fertilized sites exceeded 40% after 5 years; in contrast, coverage ratios of non-fertilized sites were approximately 10%. We concluded that the application of fertilizer was essential for the success of this natural revegetation method. The revegetation method using biodegradability netting with fertilizer and water-retention material was the most effective. The resulting plant community consisted of 29 species/5 m2, including seven tree species with a density of 21.6 trees/m2. The five species with the highest summed dominance ratios (SDR2) were Miscanthus sinensis (perennial herb), Clethra barbinervis (tree), Lepisorus thunbergianus (fern), Dryopteris erythrosora (fern), and Pinus densiflora (tree).

East Asian Federation of Ecological Societies, Vol.2

                    
景観検討・評価のための計画デザイン・システムに関する研究

発行年:2006
著者名:小栗ひとみ

平成16年度から18年度にかけて国土技術研究会指定課題として実施する「景観検討・評価のための計画デザイン・システムに関する研究」について、平成16年度および17年度の研究報告を行ったものである。

土木技術資料,Vol.48,No.3,pp28-33


国営みちのく杜の湖畔公園における森林管理と林床植生の変化

発行年:2006
著者名:畠瀬頼子・小栗ひとみ・松江正彦・大江栄三・宇津木栄津子・井本郁子

国営みちのく杜の湖畔公園の実験的な管理を行った調査区において、管理前から管理2年後までの植生調査を行い構成種の変化を明らかにした。その結果、間伐と下草刈りの組み合わせによる今回の管理手法により、安定した森林の種を残したまま、種多様性の高い林床植生の創出が可能となったと考えられた。

ランドスケープ研究,Vol.69,No.5,pp571-576

                             
オオタカ(Accipiter gentilis)の営巣密度に影響する環境要因

発行年:2006
著者名:松江正彦・植田睦之・百瀬浩・藤原宣夫

栃木県宇都宮市から芳賀郡、鹿沼市付近の2地域で、オオタカの営巣状況及び餌内容を調べ、環境要因と営巣密度(行動圏面積)との関係を解析した。調査地を約3kmのメッシュに分け、各メッシュ内のオオタカ推定行動圏面積を目的変数、植生、人口等の環境要因を説明変数とした重回帰分析を行い、自由度修正済決定係数R2'=0.61のモデルを得た。その結果、特に寄与率が高かった樹林−草地隣接長は、オオタカにとって餌の得やすい環境を指標すると考えられた。

ランドスケープ研究,Vol.69,No.5,pp513-518

                             
国土技術政策総合研究所における取り組みの現状

発行年:2006
著者名:松江正彦

国総研の概要を説明するとともに、緑化生態研究室および都市防災研究室が、第3次公園緑化技術五カ年計画に対応して取り組んでいる研究の概要を照会した。

都市緑化技術,No.59